卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名小林 久高 年度2023年度
タイトルなぜ韓国の少子化の進行は早いのかー日本の少子化の要因に準拠して考えるー
内容 2022年に0.778という衝撃的な数値に至った韓国の出生率。この数値は少子化を経験している他の国と比べても最下位の数値であり、国の消滅が警告されている数値である。韓国の出生をめぐる歴史を辿った結果1960年代から出産抑制政策が施行され、それから一貫して低下した。この抑制政策は1996年廃棄されたが、減少は止まらず急激に減少している。この出生率減少の背景を、先に少子化を経験している日本のケースから考える。少子化の原因として有配偶率の低下と有配偶出生率の低下が指摘されている。日本でこの二つを生み出す背景は出会いの変化、若年雇用の劣化、価値観、子供への教育投資の負担感である。この背景に準拠し、韓国の背景を考えた結果、若年雇用の劣化、教育負担と教育期間の長期化、価値観、仕事と結婚生活の両立困難が少子化の背景であると考えられる。その中で、韓国の特殊性は教育負担と教育期間の長期化であると考えられる結果が出た。
講評 韓国における少子化について検討した論文。多くの公的データを検討し、物質的・社会的・文化的な要因全体について議論している点、ならびにそれらの歴史的な推移について議論している点が評価できる。
キーワード1 少子化
キーワード2 若年雇用
キーワード3 教育
キーワード4
キーワード5