学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 小林 久高 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 立身出世と家庭のイマージュ |
内容 | 本稿の目的は、進学と就職による近代的な「自立」像の源流を、歴史的・理論的に分析することである。その際、明治時代初期に発生した立身出世主義と初期サラリーマンの誕生を分析対象とし、アルチュセールやドゥルーズ=ガタリらの議論を理論的枠組みとして用いた。本稿が指摘したのは、人々が近代的な自立を目指すようになる際に、家族集団が重要な役割を果たしていたことである。重要なのは以下の3点である。まず、立身出世主義と、学歴の獲得を再生産戦略とする教育家族が誕生したことは同時並行的な現象だったという点である。次に、教育家族には幸福な家庭像が付随しており、それが社会経済的な構造の再生産と密接な関係にあったという点である。最後に、父、母、子のそれぞれが家庭内の役割を遂行しようとすることが、そのまま近代的な自立を動機づけることになるという点である。本稿は明治初期の立身出世主義を分析対象としたが、得られた分析の大部分は、現代社会に生きるわれわれにも当てはまるものである。 |
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講評 | 家族を対象にした、歴史社会学的、社会意識論的な理論研究。イデオロギー分析的な視座、現代家族だけでなく伝統家族についても考察している点などは評価できる。全体的なまとまりについては改善の余地があるが、今後の研究の糸口になったのではないだろうか。 |
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キーワード1 | 立身出世主義 |
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キーワード2 | 教育家族 |
キーワード3 | 主体化 |
キーワード4 | |
キーワード5 |