学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 学生自主映画制作サークルにおけるホモソーシャリティ―同志社大学と京都大学を事例に― |
内容 | 本論文においては近年問題になっている商業映画業界における男性優位な環境の要因として、非商業映画に含められる学生映画自主制作サークルにおける環境が関係していると考え、同志社大学のサークル「F.B.I.」を中心に調査し考察する。「F.B.I.」においても商業と同様に女性が作品内において意思決定権をしづらい状況にあり、この状況を女性蔑視や異性愛の強調によって行われるホモソーシャル理論を当サークルに応用することで考察した。その中で、撮影機材の運搬などに関する「力仕事」や映画内における画角などの「知識」といった側面において、「女性は向いてない」といった男女特性論をもとにした女性蔑視が行われており、撮影の技術継承を目的にした徒弟制度によって時間をかけて男性優位な環境を強固にしてきた。そこで女性の置かれた立場は、男性社会に順応するか、同性同士で活動するかに分かれており、互いの立場はしばしば対立関係にあった。加えて、男性同士は異性との恋愛経験の有無だけでなく、撮影においてどれだけ主導権を握れているかがヒエラルキーの競争に利用されていることがわかった。 |
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講評 | ハリウッド発の#MeToo運動などの遅ればせの影響で、日本の映像業界でも近年セクハラ問題が取り上げられるようになっているが、本論文はその映画業界に入るステップのひとつとなっている学生自主映画サークルのホモソーシャリティを主題とした社会学的研究である。自ら関わってきたサークルを中心に、喫茶店や居酒屋と喫煙文化、徒弟制によるマスキュリニティや男女特性論の継承、女性の生き残り戦略、コロナ禍での変化の兆しなど、ホモソーシャリティの再生産に関わる実に興味深い事象を明らかにしている。業界内部への参与観察が容易でないなか、重要なケーススタディとなった。 |
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キーワード1 | 学生自主映画制作 |
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キーワード2 | ホモソーシャリティ |
キーワード3 | 男女特性論 |
キーワード4 | |
キーワード5 |