学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | スタッフの心の葛藤とその修復過程からみるフリースクールの実践 |
内容 | フリースクールは不登校の子どもを対象とする場として認識されている。その運営を支えるスタッフの実践は上手くいくことばかりではなく、心の葛藤を抱くこともある。そこで、スタッフによる経験の語りを分析して葛藤内容とその修復過程を明らかにすることで、フリースクールという空間特有の実践の在り方を明らかにしたい。スタッフの葛藤内容には、管理教育や不登校を病気とみなす心理専門性への批判によって生まれたフリースクールの独自性や、心からの関与を求める周囲からの期待、1人の人間としての在り方が反映されている。葛藤を修復する過程は生徒と向き合うことや、自身と向き合い続けることだけではない。他のスタッフとの関わりや置かれている環境・状況の変化からも影響を受ける。これらから、フリースクールにおける支援とは、フリースクールの独自性や周囲からの期待、1人の人間としての在り方について再解釈しながら実践される、流動性のあるフリースクールという空間におけるスタッフの動的な経験だということがわかった。 |
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講評 | 不登校の子どもの学習支援などの場を提供するフリースクールは、日本でも30年以上の実績によって、徐々にその意義が認められつつある。一方、その担い手は多様で、現場で必要とされる知識や技能なども一定ではない。本研究はひとつのフリースクールを事例に、子どもと向き合うスタッフの経験の蓄積に注目し、つきあたった諸問題とその解決の諸相を実証的に分析したものである。その結果、フリースクールのスタッフが問題につきあたったときに生ずる心の葛藤には4つの類型があり、またそれが修復される過程には7つの類型があることを明らかにした。事例分析にとどまっている感はあるが、著者の長年のボランティア経験とインタビューにもとづき、膨大な経験をまとめあげ、きめ細やかに分析したことは評価したい。 |
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キーワード1 | フリースクールスタッフ |
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キーワード2 | 葛藤 |
キーワード3 | 葛藤の修復 |
キーワード4 | |
キーワード5 |