学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 吉田 亮 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | 1950年代~1960年代『理想的アメリカ人』と日米関係-日系人モデル・マイノリティ論に託されたもの- |
内容 | 本稿では、1950年代から1960年代アメリカ社会における、日系人と当該社会の関係性について研究を行った。日米関係における日本観と国内の日系人観の二つの観点に着眼して、当該社会の持つ日系人観を多面的にとらえた。これまでの先行研究では、日系人が地位の上昇を果たし、モデル・マイノリティとみなされるようになったことが述べられているものの、実態として当該社会が日系人をどのように認識していたかについて詳細な研究が不足していた。そこで、『ニューヨークタイムズ』を用いて当該社会の日本観及び国内の日系人観を検討し、先行研究では明らかにされていなかった日系人と社会の関係性を新たに考察した。第一章では当該社会と日系人の通史、モデル・マイノリティ論の概要について説明を行い、第二章では日米関係における日本描写を明らかにし、第三章ではアメリカ国内の日系人描写について分析を行った。 |
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講評 | 本稿は冷戦・反共イデオロギーと公民権運動によって特徴づけられるアメリカ社会における日系人と当該社会の関係について、ホスト社会の世論を代表する新聞に表れた日系人観から分析した研究である。第二次大戦期に喧伝された「敵国人」としての日系人イメージは当該時期に大きく変化し、「モデル・マイノリティ」と呼称されるように当該時代を牽引する「理想的アメリカ人」のように称賛されるようになったことは知られている。本研究はこうした日系人観の急変が起こるようになった背景、すなわち「モデル・マイノリティ」論の形成過程を、『ニューヨークタイムズ』の記事を丹念に追い、解釈しようとしたところ、さらに当該時期にアメリカ社会が形成した日本人観と日系人観を関連付けて考察した点である両者の相互関係を明らかにしようとした分析は大いに評価すべきである。 |
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キーワード1 | モデル・マイノリティ |
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キーワード2 | 日系人 |
キーワード3 | 日米関係 |
キーワード4 | アメリカ |
キーワード5 |