内容 |
子どもは、人と人との関わりのなかで成長していく存在である。そのため、家庭・地域・学校などの社会環境のなかで様々な関わりを持ちながら、成長を支えていくことが必要である。しかし、近年注目されるようになったLD、ADHD、高機能自閉症のような、発達障害を抱えた子どもたちの場合はどうであろうか。本論文では、発達障害児やその家族が発達段階よって抱えている問題点を明らかにする。そして、発達障害児の成長を支える4つの支援の現状を知り、それぞれが連携した切れ目のない支援の可能性について考えていきたい。そこでまず、第1章では発達障害の公的な定義を知り、それを踏まえて法律・医学・心理学ではどのように捉えられているのかを明らかにしていく。第2章では、乳幼児期、児童期、青年期という発達段階に注目をしながら、その時々に生じる問題の現状や背景について述べる。第3章では、第2章で明らかになった問題に対して、療育・教育・就労・医療の視点からどのような支援がされているのかを考察していく。そして第4章では、先駆的な取り組みを行っている2つの地域を例にしながら、発達障害児の成長を支えるために必要な支援のあり方について考えていく。
|