学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 山田 裕子 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | 認知症のターミナルケアを考える |
内容 | 超高齢化社会を迎えた日本では、高齢者がいきいきと元気に暮らすという理想を掲げる一方、多くの高齢者が何かしらの疾患を抱えながら暮らしている。その中でも認知症の高齢者というのは決して珍しくない存在であろう。しかし、認知症は確実に死に向かっていく疾患である。本論文では、そのような認知症の終末期ケアのあり方について論じている。 第一章ではターミナル期の定義から病状進行の様態、がん患者の終末期ケアと対比し、認知症のターミナルケアを論ずるにあたっての導入部分として取り入れた。第二章では現場での実践ということで事例検討、また実際にグループホーム西山の郷でのインタビュー調査を経てよりわかりやすく具体的な内容に近づけた。第三章では総括として、現時点での課題と改めてターミナケアがなぜ必要であるか、またどのようなケアが望ましいのかをまとめとして述べている。 まだまだ積極的に行われている状態ではない認知症の終末期ケアだが、文献、事例による研究、インタビュー調査を経て、考察を深めた。 |
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講評 | これほど認知症の人が増えても、理念的にも実践的にもまだ試行段階である重度の認知症のターミナルケアに挑みました。ターミナル期の定義も必要である上に認知症という病気を持った人の全体像をどのように捉えるかがケアの質を左右することを確認することから始まりました。ターミナル期にある人は、身体治療やケアの必要性が出てきているので、医療機関の看護師や医師らにより主にケアされ、医療・看護分野が先進的に学びを進めていることから、まず看護師の記録と在宅医の記録、ついで、ターミナルケアを始めたグループホームでの参与観察と施設長からの聞き取りでこの研究を進めました。どのような段階にあっても、認知症の人その人の意思と、それを代弁できる周囲の人を含むことが大切であり、意思を明らかに出来ない人の意思をどのように知り、実現してゆくか模索が続いていることを確認しています。単独の医療機関や施設のみで、質の高いターミナルケアの実現は不可能えあり、心地よい空間で最後の日々を過ごすためにも地域の医療機関、施設、事務所や教会も含めた他部署との連携は必須であること、その実現のためにも早期に病状の推移や治療、予後についての説明を本人及び家族が受け、現実と将来についての理解と学習、その上でリビングウィルなどの事前指示文書による意思の表示が有効、との結論を得て、ますます必要な認知症のターミナルケアについてのよい学びとなりました。 |
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キーワード1 | 認知症 |
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