卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名木原 活信 年度2012年度
タイトルピアサポートに関する一考察
内容  近年、耳慣れた言葉となった「ピアサポート」であるが、それに対する統一された見解は未だなされておらず、未発達な存在といえる。本論文では事例を用いてピアサポートの問題点に着目し、それを打開してピアサポートがよりよい支援となるための改善点を挙げていった。外国や日本での改善に向けての取り組みも考慮した上で、筆者は、ピアサポートの有用性を高めるためにはピアサポーターの一層の成長が求められると結論付けた。そのためには、ピアサポーター独自の立場の創出が求められるため、新たな存在である「プロシューマー」の在り方を参考にしながら、ピアサポーター自身がそのアイデンティティを確立した上で、制度化することも視野に入れ、さらにピアサポーターの分化あるいは段階化をなすことで、ボランティア的なピアサポーターから専門的なピアサポーターまで様々なピアサポーターを内包する構造が作られることが、その成長に有効な手段となり得ることを提言した。
講評 彼女の論文の特徴は、ピアサポートの問題点に着目し、それを打開してピアサポートがよりよい支援となるための改善点を挙げていったところである。外国や日本での改善に向けての取り組みも考慮した上で、ピアサポートの有用性を高めるためにはピアサポーターの一層の成長が求められると結論付けた。具体的な提案として外国の「プロシューマー」の在り方を参考にしながら、ピアサポーター自身がそのアイデンティティを確立した上で、制度化することも視野に入れる議論を発展させたことは評価できる。彼女自身、夏以降にテーマ変更等で時間的ハンディがあったが、それにも拘らずかなり深い議論展開ができたと評価している。ピアサポートのネガティブな点から出発していたが、議論を展開するにつれ最終的にはそれを改善させて通用できるものへと展開していこうとする議論は新鮮であった。文章表現力、考察力も高く評価できる。4年間、色々あったけど本当にお疲れ様でした。社会人になっても自信をもって歩んでください。
キーワード1 ピアサポート
キーワード2 ヘルパーセラピー原則
キーワード3 プロシューマー
キーワード4
キーワード5