内容 |
東日本大震災以来日本では絆の再確認やコミュニティのあり方が見直されるようになった。しかし一方で児童虐待や介護虐待のケースも後を絶たない状況だ。そこで、それらの問題を地域の問題として捉え、地域で支える仕組みを作ろうとする動きも目立ってきた。それはそれらの問題が引き起こされる理由の一つに地域のつながりの希薄化があるからだろう。本論文では私がこの夏実習をさせていただいた宮崎県都城市社会福祉協議会の実践を踏まえ、地域でのつながりの仕組みづくりや住民主体のあり方、そしてこれからの地域福祉を探っていくものとする。
はじめに、地域福祉が求められる社会的状況を考察する。次に都城市社会福祉協議会の取り組みを取り上げるが、ここでは特に地域により近い地区社会福祉協議会(以下、地区社協)を中心に述べていく。なぜならこれからの地域福祉はこの地区単位での活動が確実にカギになってくるからである。そしてさらにここでは地区社協の活動を語るには欠かせない地区社協事務局長の力にせまり、コミュニティワークの本質についても考察していく。地区社協の活動はすべて住民の手により作りだされているものであり、それを深めることにより住民主体の持つ醍醐味、力を伝えていければと思う。
最後に、それらの地区社協の働きなどを踏まえつつこれからの市町村社会福祉協議会やSWに求められていくものや、地域福祉のこれからを展望していく。
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