学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 樽井 康彦 | 年度 | 2012年度 |
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タイトル | 日本のマイナンバー制導入における考察 |
内容 | 現在の日本は多くの借金を抱えているが、依然として歳出は歳入を大きく上回っている。そのうえ、社会保障費全体で毎年数兆円、医療費だけでも一兆円ずつ増え続けているのが現状だ。今後の日本は少子高齢化に伴い、働き手が減り、かつ医療費の増加が予測されている。さらに国民の中では、社会保障費の不正受給や年金記録問題などによって巻き起こった給付と負担の不公平さに対しての不満があふれている。こうした問題を改善する方法として、本稿では「マイナンバー制」をとりあげた。 これまでに何度も共通番号を用いた制度は実現しかけたが、国民総背番号制として非難されることによって完全な形で実現するまでには至っていない。多様な福祉サービスを本当に必要な国民に対して、的確に提供していくために、それぞれの機関(特に行政)が個々人の状況を正確に把握することは非常に有意義である。 既に共通番号制が導入されている国を比較検討し、プライバシーや設置にかかるコスト面などのデメリットについて考察したうえで、導入に向けてのメリットを述べた。 |
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講評 | 本論文は、「マイナンバー制」について論じられており、諸外国における制度の現状などを参照しながら、この制度の最大の懸案ともいえるプライバシー保護の問題等について考察が行われている。社会保障と税の一体改革という「目的」と、番号による個人情報の管理という技術的な「手段」との関係を、社会全体で丁寧に議論していかなければならない。著者自身がこの制度のメリットと問題点の両面に目を配りながら論じているように、制度設計としての完全な模範解答はないが、この制度のメリットを実際に機能させるために、実務レベルでの行政に求められる役割が重要なのは、いうまでもない。実際の法案は、まさに卒論提出締切の1か月前、11月の衆院解散に伴い廃案になってしまったが、これからもこの問題は国民全体に問われていくことになる。 |
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キーワード1 | マイナンバー制 |
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キーワード2 | プライバシー |
キーワード3 | 行政の効率化 |
キーワード4 | |
キーワード5 |