学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 木原 活信 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 女性の高機能発達障害者がもつ課題と それに対する支援 ―女性特有の生きづらさに焦点を当てて― |
内容 | 発達障害の中でも知能な遅れを伴わない高機能発達障害者の多くは、その障害に気づかれず配慮のない環境で困難を抱えながら生活する。特に女性の場合、身嗜みや気配りなどの面で、発達障害であることが男性以上に生活上の問題になりやすい。職場にも家庭にも女性だけに課された暗黙の圧力があり、社会の決めた女性らしさ、理想の女性像の枠にはまれない自分に苦悩する女性が多い。 本論文では、そのような社会が期待する「女性の役割」を中心に、女性の高機能発達障害者が特有に抱える「生きづらさ」について論究した。また、その生きづらさの解消のためには、理想とされる女性像を追うのではなく、現在の自己像を見直し、彼女らがありのままの自分を受容すべきだと提言した。そのための支援としてセルフイメージへの働きかけを提示し、彼女らが障害を抱えたまま、自己実現に向けた「豊かな暮らし」を歩むことができるようになることが重要であると結論づけた。 |
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講評 | 筆者は、発達障害の中でも特に女性の問題に焦点をあてて議論を展開した。これが本論文の特徴でありユニークな点であった。日本社会では、特に、職場にも家庭にも女性だけに課された暗黙の圧力があり、社会の決めた女性像に苦悩する女性が多いことを明らかにした。本論文では、そのような社会一般が期待する「女性の役割」を中心に、女性の高機能発達障害者が特有に抱える「生きづらさ」について詳細に論究した。彼女の論文の結論としては、その生きづらさの解消のためには、理想とされる女性像を追うのではなく、現在の自己像を見直し、当事者たちがありのままの自分を受容すべきだと提言したが、発想と着眼点が大変ユニークで、発達障害という枠と、ジェンダーを見事にミックスさせたことは大いに評価でき、その女性のもつ特有の生き辛さを明示できたことは評価できる。表現力も抜群である。 |
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キーワード1 | 高機能 発達障害 |
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キーワード2 | 理想の 女性像 |
キーワード3 | 否定的な セルフ イメージ |
キーワード4 | |
キーワード5 |