学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 木原 活信 | 年度 | 2014年度 |
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タイトル | 地域における乳幼児期の里親委託体制の現状と課題 |
内容 | 日本が早期に子どもを家庭的養護への流れになっていないことに国連は2009年に「児童の代替的養護に関する指針」を発表し,施設養護から家庭的養護へと流れを変えた.しかし,未だに家庭的養護である里親に委託されているのは厚生労働省調査の2011年時点で14.8%の1割である.本論では,福岡市と愛知県を特に里親委託体制が進んでいる自治体の事例として取り上げた.里親や児童養護施設職員のインタビュー,脳科学や発達心理の知見から,ボウルビイの「親と子の愛着」に着眼すると子どもにとって0歳に近い早期の委託体制が有効であるとわかった.2つの自治体とインタビューを参考に日本の児童の早期委託をすすめるために,里親に対する情報発信や児童相談所の人材不足,法律家への情報提供,地域への里親の理解の推進,メディアや地域性を使って促進させることが大切だという結論に至った. |
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講評 | 卒業論文の講評であるが、テーマ設定は、僕の方針で各自が考えるということ、これが大前提である。その目的は、テーマを自ら見出し探求することにこそ、大きな意義があると考えるからである。今年もテーマを各自、よく練って考えたと思う。その結果、今年もテーマとして、幅が広く、障害児・者(発達障害含む)、高齢(施設の統合含む)、児童(里親、母子)、性的虐待、依存症、犯罪問題、地域の諸課題、多文化ソーシャルワーク、ドミニカの福祉という国際的な福祉課題まで多種多様であったが、各自鋭い問題意識をもってユニークなテーマに取り組めたと思う。それは評価できる。 内容としては、各自、自分の問題意識をもとに、テーマを自ら見つけ、自分がやりたいことをやったのであるが、その問題意識の深さ、自分自身との距離、そしてその取り組みへの準備と時間のかけ方や、とりくみに早くからできた人と、遅かった人では、その結果にそのままあらわれたところがあるように思う。 全体として、自らの問題意識をなんとか必死で活字にしようというまではよかったと思う。最後まで提出にかなり苦労した人もいたが、早くから論文にとりくみ、明確な主張をして納得のいく卒論を書き上げることができた人もいた。実際、見事に成功した論文も散見された。なかには、大学院の修士論文に匹敵するような迫力ある論説もあった。総じていえば、皆、各自、それなりによくがんばったと思う。お疲れ様。 |
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