内容 |
未来を担う子どもの幸せは,これからの社会の幸せであると私は考える.子どもたちがしあわせであれば,日本全体の未来もしあわせに近づくのではと考え,児童福祉に関心を持ったのが最初である.その中で,最も問題として多く取り上げられているのが子ども虐待である.第一章では,児童虐待とは何であるのか,実際にはどれほどの児童虐待が発生しているのか,またそれらの児童虐待はなぜ,どのようにして起こってしまうのかを記述し,児童虐待の現状を見ていく.第二章では,虐待を受けた子どもたちがどのような影響を受けるのか,虐待を受けた経験を持つ人が次世代に虐待を連鎖させてしまうのではないかという疑問を明確にする.第三章では,ソーシャルワークを定義づけし,実際に虐待を受けた子どもたちにどのようなケアが行われているのか,その課題と解決策を,児童養護施設,里親制度,ファミリーソーシャルワークの3つの視点から明らかにする.そして,第四章では,子ども虐待ソーシャルワークを考える上で最も重要であると考える地域の取り組みや連携について,要となりうる要保護児童対策地域協議会を挙げて具体的に記述し,今後の課題とその解決策を提案する.そのうえで,各関係機関の連携が最も重要であることを結論付けた. |