学科	社会福祉学科	ゼミ教員名	黒木　保博	年度	2015年度
タイトル	若者の地域活動への参加―地域福祉計画から考える―

内容	人々の生活様式は日々変化しており，それに対応するように，時代によって求められる福祉ニーズも変化している．また，医療分野の発達により，寿命は伸び，行政が行う福祉サービスでは補いきれない部分が出てきた．そういった時代背景により，地域でのつながりによる細やかな助け合いが求められた．そして，日本独自である地域福祉という概念が生まれ，推進されている．しかしながら，地域福祉は比較的新しい分野であるため，まだまだ発展途上である．本論文では地域福祉を推進していく上での柱となる地域福祉計画における住民参加，その中でも次世代の担い手となる若者の参加に焦点を当てた．若者の参加を積極的に行っている市を例に挙げ，そこから課題、今後の提案を論じる．また，若者の参加の意義についても考察を行った．

講評

１， 18名の提出であった。 ２， 例年通りにゼミでの発表内容も含めての「卒論作成準備」は、二極化した。設定と文献収集リストは、ほぼ一斉にでてきたものの、卒論作成への熱意？や積極性で「格差」が出てきたと思われる。 ３， 着眼点については、各自の問題性・課題について、自分の思いと証しからよく理解できた。 ４， 論旨の明快性（一貫性）、構成力に関しては、よくできている論文が多かった。１６， ゼミでは常々「激励」の意味を込めて伝えてきたことがある。卒論作成過程と提出できた卒論内容こそが大学生時代の学びの集大成である。講義科目はいわば「受動的姿勢」で良かったが、卒論作成は主体的、能動的に創り出していく姿勢が問われた。4年間の学んだ知識、読破した書籍、論文から得た内容や理解力、実習などでの経験、日頃からの情報収集力の集大成である。 ６， すなわち各自の「福祉の視点」が明確になっているかが問われることになる。 各自のいろいろな動機から徐々にテーマを絞り、文献や資料を集め、これを読破・分析・整理して、自分の仮説を導き出し、それを論証するために論文を書いたという事実が、卒論の成果として残ったと思う。多くのゼミ生は自分自身との戦いであったと思う。苦しい思いをしながら作成作業をした。多くの人はこのような長文を書くことは今後の人生においては経験しないであろう。自分はあの卒論を書き上げたのだという自信だけはもって卒業して欲しい。もちろん、自分に厳しく自分を鼓舞して作成に立ち向かった人と、できるだけ自分との戦いは消極的で調整しながら作成した人とに区分できるかもしれない。

キーワード1	地域福祉
キーワード2	地域福祉計画
キーワード3	住民参加
キーワード4	若者
キーワード5