学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 空閑 浩人 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | 児童虐待予防と子育て支援―親の育児不安への対応を中心に― |
内容 | 毎年、過去最多件数を記録し続け、いつどの家庭が虐待家庭となってもおかしくないと提言されるほどに深刻化している児童虐待問題。現在の日本では、その深刻化に拍車がかかる児童虐待問題を抑止しようとNPO法人や保育所、行政などが様々な子育て支援事業に力を入れている。それにもかかわらず、児童虐待は一向に減少しないどころか改善の兆しすら見えていない。近年の児童虐待は数十年前と比べ少しずつ傾向が変化してきており、従来の子育て支援では対応しきれなくなっている。このような事態を一刻も早く打破し、児童虐待を減少に導くためにも、まず児童虐待の動向や背景を再度確認する必要がある。 そこで、本研究では、今日的な児童虐待の動向を踏まえ、社会的孤立による育児不安を中心に現代の親が置かれている状況の実態を明らかにする。そして、児童虐待を減少に導くにはどのような予防策を講じるべきなのか、地域で実施される子育て支援事業を検証し、今後求められる児童虐待予防に効果的な子育て支援のあり方を考察する。 |
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講評 | 本論文(「児童虐待予防と子育て支援―親の育児不安への対応を中心に―」)は、その相談件数が一向に減少しない児童虐待の問題について、親の育児不安を切り口に論じた力作である。背景にある親の社会的孤立に焦点を当てて、地域の人間関係の希薄化のなかでいかに子育てを支えるつながりを築くのかについて、重要な示唆が示されている。 同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。 卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。 |
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キーワード1 | 児童虐待予防 |
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キーワード2 | 子育て支援 |
キーワード3 | 孤育て |
キーワード4 | 育児不安 |
キーワード5 |