卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名小山 隆 年度2016年度
タイトル障害者福祉施設における虐待防止に向けて
内容 これまで障害者は社会において不当な扱いを受けてきたが、近年障害者の人権意識は高まってきている。2011年には障害者虐待防止法が成立し、2016年4月には障害者差別解消法が施行された。法・制度の整備に伴い表立った障害者差別は減少している一方で、個人や組織レベルにおいては現代も障害者は不当な扱いを受けているといえる。
その中でも私は、障害者福祉施設における支援者による利用者虐待に焦点を当て、虐待がおこる背景要因を職員、本人(利用者)、環境(施設)、保護者(家族)、行政それぞれに分けて考察した。そして、障害者福祉施設における虐待は、様々な要因が複雑に絡み合っているため虐待防止対策は様々な側面からなされる必要があると考えた。障害者福祉施設における虐待を防止するためには、「虐待防止ネットワーク」を構築し、立場を超えて意見交換をすることが不可欠であると結論付けた。
講評 「障害者福祉施設における虐待防止について」ボランティア活動をきっかけに障害児虐待の事実を知ったことが論文作成のきっかけになっている。また相模原の障害者施設における大量殺傷事件が施設内虐待に研究の焦点を当てさせる契機となっている。この論文の特徴は施設内虐待の要因について職員、本人、施設、行政等に分類し整理した上で、虐待防止ネットワークの構築について提言しているところにある。
キーワード1 障害者
キーワード2 人権
キーワード3 施設内虐待
キーワード4 施設の閉鎖性
キーワード5