卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名黒木 保博 年度2016年度
タイトル超高齢社会における企業のCSR活動の在り方について ~ICTという新しい取り組みの活用提案~
内容 現在のわが国におけるビジネスは、一歩間違うと会社の屋台骨を揺るがす不安定な状況であり、その一つの大きな要因が「超高齢社会」だ。超高齢社会抜きに企業戦略の構築すら困難ともいえる状況である。そのことは企業が今や、収益を上げるビジネスだけでなく、会社としていかに国や社会に貢献をしており、会社が社会に存在する責任説明を常に求められている。そして、現代社会では民間企業は独立したものではなく国民と密接に関わっていかなければならなくなってきている。そこで、ICTという新たな取り組みを参考に、これからの現代社会において、企業が国民、特に高齢者に対してどういったアプローチをしていくのか、現在の日本の課題を紐解きながら将来のCSRの在り方を考えていく。   
一章では、本論におけるCSRの定義を設定する。そして、日本政府が公表している資料をもとに、日本の超高齢社会における課題を見つけていく。二章では、視野を広げ海外におけるCSRの変遷をみていき,日本のCSRの特徴を明らかにする。そして、今の日本のCSRに必要な付加価値を探していく。最後に三章で、自治体ICTによる高齢者支援を考察し、CSRへの利活用を提案する。
講評 黒木ゼミでは卒業論文発表会を実施している。2017年1月7日土曜日、9時20分に新町尋真館41番教室に集合し、オリエンテーションの後、9時40分から一人20分の持ち時間で17時まで実施した。この目的は、1)卒論提出者はもう一度卒論を見直して、まとめ、自己評価をすること、2)ゼミでは相互に発表し合い、質問し合ったが、最終的に相互評価をしてみること、3)3回生は4回生の発表を聞くことで、質問することで、卒論作成におけるテーマ設定の難しさ、文献収集の重要性等を具体的に理解できることである。
この発表会には大学院生、卒業生も出席して質問やコメントをしていた。その後、3,4回生、大学院生、卒業生47人が集まり、打ち上げを行った。

18人の発表が終わり、最後にTAからのコメントと黒木からのコメントをした。
1, 例年通り「準備」は二極化した。専門演習クラスにおける卒論作成発表準備取り組み(文献収集、発表内容、レジュメ内容)からの評価となる。準備に時間、エネルギーを費やしていく卒論作成への熱意、積極性に大きな差が出てきた。
2, 着目点のユニークさ、面白さ等から、各自の問題性、課題性が理解できた。今年度は約版数が高齢社会に関するテーマであったが、内容には各自の着目点(視点)が出ていた。
3, 毎年指摘しているが、コツコツと時間をかけ、取り組んでいる卒論は、読んでみればすぐに理解できる。章立てや内容展開等の構成力もしっかりとしており、読み応えがあるものであった。
4, 卒論作成にあたっては、実習体験、見学での参与観察、インタビュー調査等を基礎にすることを奨励している。しかし、現場・現地にも行かずWEB情報を駆使して理解した、わかった(つもり)と思って書いた内容には当然に「格差」があった。
5, つまり、卒論作成のねらいをよく理解して、自分に厳しく、自分を鼓舞して卒論作成に取り組んだ人と、できるだけ自分との戦いを後回しにして「小手先」で書きあげた卒論は自ずと訴える内容に違いが出てきたと思われる。
 
最後に、ゼミ生にこまめに文献指導や作成助言をしてくれたTAのM氏に感謝したい。
キーワード1 超高齢社会
キーワード2 健康寿命
キーワード3 ICT利活用
キーワード4 スマートプラチナ社会
キーワード5