学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 山田 裕子 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | 介護家族による介護殺人を考える-新三本の矢から観る介護離職の実態- |
内容 | 2010年以降、6年間で少なくとも138件もの介護家族による介護殺人が起きている。これは、約2週間に1度家族が家族を殺す悲劇が起きていることを意味する。では何故このようなことが起きてしまうのか。その背景を見ると、男性介護者が手を殺めてしまうケースが多いということや、働く意欲はあるのに介護離職を強いられているという問題、女性の社会進出等のライフスタイル普遍化による介護家族形態のなど様々なことが分かった。現在日本では更なる少子高齢化社会が進む中で、介護という課題も大きく推移してきている。安倍首相は2015年、経済を意識した旧三本の矢から「経済」「育児」「介護」を3つの柱とした新三本の矢施策を打ち立てた。そこでは、介護離職ゼロという大きな目標を掲げており高齢化を意識している。では具体的にどのような対策が挙がっているのか。また、この施策から自治体や地方ではどのような取り組みがされているのか。介護家族、介護離職の現状を踏まえ、文献を利用しさまざまな視点で分析、介護について考察していく。 |
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講評 | 京都で起こったかの有名な、そして痛ましい介護殺人事件に問題意識を触発され、家族介護に伴う問題として介護離職の問題を追求しました。さらなる少子高齢社会において、それが大きな問題になる、という確信のもとに、三本の矢、新三本の矢という安倍政権の福祉の優先度の変更を確認し、家族介護者の性別、年齢、仕事の有無などから詳述し、特に男性による介護殺人に多発の背景と複合的原因を探りました。家事、介護技術の未熟さ、職業との競合、孤立、など、男性介護者のハンディの大きさを、2つの事例から考察し、介護休暇制度の未成熟さと社会の理解の不十分さを指摘し、自治体や企業による介護家族へのサポート、準備講座のような啓発活動の事例など、介護家族にとっての小さな光明と思える工夫や対策を紹介しました。家族介護者の生きにくさを痛切に知った後の、静かな闘志を感じさせる締めくくりです。 |
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キーワード1 | 介護家族 |
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キーワード2 | 介護離職 |
キーワード3 | 男性介護者 |
キーワード4 | 介護殺人 |
キーワード5 |