学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 上野谷 加代子 | 年度 | 2018年度 |
---|---|---|---|---|---|
タイトル | 高齢者が移動する際に 生ずる障壁に関する研究 |
内容 | 現代の高齢化が進む日本にとって、 高齢者が移動手段を欠かさないための施策は必要である。なぜなら高齢者は“私事”が生活の基本となるが故に、移動手段に障壁が生じてしまうと、消極的選択をとりやすくなってしまうからである。本研究では年齢と身体不自由には相関関係があることを示した。そこで本研究では、高齢者の移動の障壁として身体不自由とりわけ歩行障害に焦点をあてることとした高齢者の移動特性から高齢者は電車・地下鉄を主な移動手段としていること、また身体不自由者(歩行障害者)は外出する際トイレ不足の現状に悩まされていることが明らかとなったこれらのことから実地調査の対象を各駅の多目的トイレ及び普通トイレと選定し、トイレ不足の現状を京都市の将来(2030年)の高齢者数と照らし合わせながら考察した2030年のトイレ不足の状況は今後の高齢者の移動する際に生じる障壁であると結論づけ、是正する必要性および、今日の取り組みの推進を示した。 |
---|
講評 | 上野谷ゼミナールの卒業論文提出者は、13名である。 「社会福祉研究法」(有斐閣)をむつかしいと嘆きながら学んだだけあって、もちろん個人によって異なるというものの、全員の問題意識は明確で文献もかなり読んだ学生もおり、論文の質は高いと評価しておこう。 全員が、文献研究だけでなく、実習や就職活動を通して学んだ諸活動の経験も生かしている。また、調査や実験を実施したものもいる。中間発表会や最終の3回生への発表会を通して、まとめ上げていった経験を忘れないでほしい。以下、個々人の論文を紹介し講評する。 本論文は、現代の高齢化が進む日本にとって、 高齢者が移動手段を欠かさないための施策は必要で あることを論じたものである。 なぜなら高齢者は“私事”が生活の基本となるが故に、 移動手段に障壁が生じてしまうと、消極的選択を とりやすくなってしまうからである。 本論文では年齢と身体不自由には相関関係があることを示し、歩行障害に焦点をあて、高齢者の移動特性から高齢者は電車・地下鉄を主な移動手段としていること、また身体不自由者(歩行障害者)は外出する際トイレ不足の現状に悩まされていることを明らかにしている。これらのことから実地調査の対象を各駅の多目的トイレ及び普通トイレと選定し、トイレ不足の現状を京都市の将来(2030年)の高齢者数と照らし合わせながら考察した。2030年のトイレ不足の状況は今後の高齢者の移動する際に生じる障壁であると結論づけ、是正する必要性および、 今日の取り組みの推進を示した。 実地調査そのものも評価できるが、 将来予測を立て提言まで論じている論文として 非常に面白く貴重な論文である。 |
---|
キーワード1 | 高齢社会 |
---|---|
キーワード2 | 身体不自由 |
キーワード3 | 移動障害 |
キーワード4 | バリアフリー |
キーワード5 | トイレ |