学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 山田 礼子 | 年度 | 2017年度 |
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タイトル | 不本意入学者の進路選択と大学への適応 |
内容 | 高等教育機関への進学率は80%に達し、大学全入時代と言われる現代において、学生が大学に進学する目的や意義が多様化してきているという背景がある。本稿においては、第1志望の大学に進学することが出来なかった学生を指す、不本意入学者に焦点を当て、不本意入学者の大学選択の背景や、大学入学後の不本意感の変化について、学生の実態を把握することによって、不本意入学者の特徴と進路選択に関する課題を明らかにした。 不本意入学は、「転学や退学のリスクが高い」、「大学の教育効果を半減させる」と考えられているように、否定的に捉えられることが多いが、このような否定的な意味合いが中心となる見方を批判的に捉え、「不本意入学となったとしても、進学先の大学で新たな学問への興味を見出す学生」の存在を実証的に明らかにすることを目的とし、インタビュー調査を実施した。その結果、実際に進学先の大学での学問に興味を持ち、新たな将来の選択肢の一つとして現在の学びを生かそうとする姿勢も見受けられた。そしてそれと同時に、高校時代の進路選択による不本意入学への影響に関する課題が見出された。 |
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講評 | 本年度の卒業論文を執筆した学生は20000字が7名、10000字が1名の計8名であった。今年の学生たちの一部は残念ながら、課題設定と進捗については、時間管理がうまくいかなかった印象が強い。当該ゼミでは大学院生を交えてのゼミでのディスカッションも日常化していることもあり、大学院生からのアドバイスを受けることもできるような体制を構築している。全体として、段階的に提出をしながら、完成に近づけてきたが、段階ごとに、教員からのコメントを受けて、修正した内容を教員に提出するというプロセスが機能した部分としなかった部分が反省点である。段階的な指導体制は機能してはいるが、学生同士での議論はあまりおこなわれていなかったように思う。当該ゼミでは、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。そうした調査のスケジュールとの兼ね合いという難しい点もあるが、進捗状況をゼミのクラスで発表するたびに、ゼミ生同志あるいは教員からのアドバイスを受けながら、どこまでをいつまでにしなければいけないかということを伝え、ゼミ生同士で切磋琢磨しながら、自立的に進めていくことも期待しているのだが、その点が個々バラバラに行われていたのが残念であった。 |
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キーワード1 | 不本意入学 |
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キーワード2 | 進路選択 |
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