卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名山田 礼子 年度2017年度
タイトル日本における大学生の学習時間の現状と課題―学習時間と大学教育の質の関係性とは―
内容 私は2013年に同志社大学に入学し、実際に大学教育を受けてきた身である。「大学生は勉強しない」という漠然としたイメージが大学入学前、そして実際に自分自身が一人の大学生として大学教育をある程度経験した上で強くある。私自身の学生生活を振り返った時に、あくまで体感ではあるものの、大学の授業に関連した学習時間が高校や学に比べて明らかに減ったことや、昨今、盛んに論じられている大学生の学力低下の問題や大学の設置基準などの問題を目にするたびに、現状の大学教育や社会のシステムに大学教育の課題が多く残されているのではないかと感じた。しかし、自身の体験・またごく一部の身のまわりの大学生を見ただけで学習時間が極端に少ないと決めつけたり、実際にその学習時間が少ないこと自体が教育問題の課題になりうるのかという点を考慮した際にまだ疑問が残るため、実際の過去の研究やデータ上ではどうなのかというところに興味を持った。
本論では「大学生の学習時間」という軸を元に、現在の大学教育が抱える問題や過去の研究を考察していき、今後の改善していくべき課題を検証していく。
講評 本年度の卒業論文を執筆した学生は20000字が7名、10000字が1名の計8名であった。今年の学生たちの一部は残念ながら、課題設定と進捗については、時間管理がうまくいかなかった印象が強い。当該ゼミでは大学院生を交えてのゼミでのディスカッションも日常化していることもあり、大学院生からのアドバイスを受けることもできるような体制を構築している。全体として、段階的に提出をしながら、完成に近づけてきたが、段階ごとに、教員からのコメントを受けて、修正した内容を教員に提出するというプロセスが機能した部分としなかった部分が反省点である。段階的な指導体制は機能してはいるが、学生同士での議論はあまりおこなわれていなかったように思う。当該ゼミでは、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。そうした調査のスケジュールとの兼ね合いという難しい点もあるが、進捗状況をゼミのクラスで発表するたびに、ゼミ生同志あるいは教員からのアドバイスを受けながら、どこまでをいつまでにしなければいけないかということを伝え、ゼミ生同士で切磋琢磨しながら、自立的に進めていくことも期待しているのだが、その点が個々バラバラに行われていたのが残念であった。
キーワード1 大学生の学習時間
キーワード2
キーワード3
キーワード4
キーワード5