卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名小山 隆 年度2021年度
タイトル要介護高齢者のQOLを高める生活の実現~特別養護老人ホームを中心に~
内容 令和3年の高齢化率は29.1%であり、令和47年には38.4%と、今後も高齢者が増加すると言われている。この超高齢社会の中、特別養護老人ホームは要介護高齢者やその家族にとって、必要不可欠な施設となっている。
 本論文では、特別養護老人ホームに入居している要介護高齢者の現状や、施設の取り組みから、QOLを高める生活の実現とはどのようなことであるのかについて研究した。その結果、QOLの向上には、「最低限の生活に戻すこと」、「最低限の生活からどれくらい質をあげるか」、この二つがあり、特別養護老人ホームの取り組みは、最低限の生活を実現するためのものが多いことが分かった。最低限の生活からどれだけ質を高めることができるかが、QOLを高める生活の実現に関連していた。その質を高めるためには、施設内サービスだけでなく、有料のサービスやボランティア等の外部の資源を活用することが必要であると結論付けた。
講評 特別養護老人ホームという生活の場における高齢者のQOLについて論じた研究である。
 QOL向上には最低限の生活に戻すという段階と、最低限の生活からどれだけ質を上げていくかの二つの段階があることを指摘したうえで、現実に施設は前者に専念せざる負えない状況があることを明らかにしている。その上で、第二段階を実現するには施設内のサービスにとどまらず、地域にあるボランティアも含めた諸資源を活用する必要があることを強調している。
キーワード1 終の棲家
キーワード2 主観的QOL
キーワード3 客観的QOL
キーワード4 成長欲求
キーワード5 欠乏欲求