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近年、少子高齢化や人口減少が結び付く様々な社会問題に
悪影響を与えている。こうした少子高齢化や人口減少の根本要因は「人口の多極集中」或いは「大都市圏への集積」と私自身考えており、地方と大都市圏の間の格差が大きくなるにつれて悪化してしまうのが現状としてある。では、こうした地域格差の是正を実現させるためにはどのような策を講じればよいのだろうか?本稿では「地方」と「地域」をそれぞれ定義付けし確認したうえで本論に入る。第1章では地域格差として「子どもの教育」の現状について述べ、その原因として「地方の大学収容率の低さ」を挙げ述べていく。第2章では、戦後から拡大され続けた地域格差問題に対し国はどのような施策を講じたのかという点について田中角栄が打ち出した「日本列島改造論」に焦点を当ててみていく。さらに第3章では従来の戦略とは打って変わって近年方針として叫ばれ始めた「地方創生」を新たな地域格差是正の施策として捉え、その詳細について触れていく。そして「レベリングアップ白書」と呼ばれる英国全土を地方創生によって作り変えるという2022年2月発表された国家プログラムの詳細について述べ、レベリング白書を用いたイギリスのイングランド北西部ランカシャー州にあるプレストンでの事例についてみていく。そして第4章では前章の海外事例と日本の地方創生を比較し、日本に何が足りないのかを自分なりに考察していく。そして目次にも挙げているように「真の地方創生」とは何かについてこれまで話してきたことを総称し、地方創生が地域格差是正の施策の一つであると断言して締める。 |