学科	社会福祉学科	ゼミ教員名	廣野　俊輔	年度	2022年度
タイトル	能力主義の進展と「人の価値に関わるものとしての能力主義」の検討

内容	この論文では，主に，能力主義の問題点について考察した。第１章では，先行研究を基に，「メリトクラシー進展論」の立場から，能力主義の歴史的背景を取り上げ，どのように能力主義が進展していったかを概観した。 第２章では，日本の教育分野における能力主義について記述した。制度の観点と意識の観点に分け考察し，制度の観点では特別支援教育制度と大学入試，意識の観点では長谷川（2021）の調査を基に，日本の教育分野における能力主義を確認した。 第 3 章では，能力主義の問題点を，立岩（2003）の文献を基に考察した。そのなかで「人の価値に関わるものとしての能力主義」が，能力主義の問題点だと結論付けた。これは能力の私有化，優生思想にもつながることからも課題があると考えられる。私たちは単に能力主義を是とするのではなく，その問題点，「人の価値に関わるものとしての能力主義」とは距離を置くべきではないだろうか。

講評	能力主義という原理的な問題に挑戦した野心を評価しています。理論は数少ない前提から議論を構築するという難しさがあり、苦労したと思いますが、頑張ってくれました。

キーワード1	能力主義
キーワード2	メリトクラシー
キーワード3	業績原理
キーワード4
キーワード5