卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名郭 芳 年度2023年度
タイトル部活参加による自己肯定感への影響
内容  近年、日本人の自己肯定感の低さから自己肯定感という言葉が注目されている。しかし、自己肯定感の定義は一様ではなく、使用する文脈や研究者によって定義の異なりがある。自己肯定感はもともと教育や心理学領域で使用されていた言葉である。そこで本研究では、さまざまな文献を整理して独自の自己肯定感の定義を確立した。また、部活への参加が自己肯定感に及ぼす影響について、アンケート調査を基に検討した。自己肯定感を高めるために学校や家庭で行うべきこと、また学校と自己肯定感への影響に関する議論はあったが、部活に焦点を当てた議論は少ない。そのため、本研究で部活と自己肯定感の相関を明らかにした。その結果、部活動の活動頻度が高いほど、自己肯定感が向上する影響があることが明確となった。部活動では努力やコミュニケーションの機会が提供され、また他者と協力したり頼られたりすることができるため、これが自己肯定感に対する影響を持つと結論づけられた。
講評  本論文は、日本人の自己肯定感の低さが注目される中で、部活動が自己肯定感に与える影響に焦点を当てている。まず、自己肯定感の一様でない定義に対処し、独自の定義を整理した点が評価される。部活動における自己肯定感への影響に関してアンケートを通じて実証的な検討を行った点も重要である。
 アンケートの結果、部活動の活動頻度が高いほど、自己肯定感が向上する傾向が見られたことが示され、これは重要な洞察となる。部活動が努力やコミュニケーションの機会を提供し、他者と協力したり頼られたりすることが、自己肯定感に寄与するという仮説が裏付けられた形でもある。結論部分で、部活動が自己肯定感に対してどのようなメカニズムで影響するかについての考察や、今後の研究における展望が示されるとよいだろう。全体として、本論文は社会的な活動が個人の自己肯定感に与える影響に関する理解を深めるために有益な研究である。
キーワード1 部活
キーワード2 自己肯定感
キーワード3 大学生
キーワード4
キーワード5