卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名小野セレスタ 摩耶 年度2023年度
タイトル児童虐待が及ぼす心理的影響とその心理的ケア
内容 本論では、児童虐待が虐待を受けた者に対して及ぼす心理的悪影響とその心理的悪影響によって心に傷を負った者への心理的ケアはどのようなものがあるのかについて述べ、それら心理的悪影響の予防及び対策についての課題の一部を導き出している。
結論は以下である。
児童虐待は虐待を受けた者に対して、トラウマや不安感、PTSDや愛着障害などの心の傷及び精神疾患を引き起こす大きな要因になる。これらの心理的悪影響への心理的ケアとして、暴露療法などが有効であると示唆されている。しかしながら、このような心理的ケアを十分に受けることができない者がいること、心理的悪影響に対する世間の理解が乏しいことなどの課題も存在する。こうした課題を克服するためには、公的な機関が虐待を受けた者に対してカウンセリングを実施すること、メディアが心理的悪影響についてより報じ、世間の知名度を上げることなどが重要である可能性ある。
講評 被虐待経験のある子どもの心理的影響、特に、おとなになってからの心理的影響と支援のあり方についてまとめた論文である。子ども時代にケアが十分に受けられないことで、おとなになってから精神的にも社会的にもさまざま側面で生きづらさが生じる場合があることに注目し、被虐待児への心理的ケアについて、医療機関や児童養護施設等でのケアのあり方や課題について丁寧に述べている。また、大人になってからの心理的影響について正しく知っていくことの重要性を指摘している点も評価できる。
キーワード1 児童虐待
キーワード2 心理的ケア
キーワード3
キーワード4
キーワード5