卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名鈴木 良 年度2023年度
タイトル中途視覚障害者の生活困難と支援方法についての一考察
内容  本研究では,中途視覚障害者が抱える生活困難を明らかにし,支援方法について考察することを目的とし、視覚障害者の当事者へのインタビュー調査と支援者として参加した研修プログラムでの参与観察を行った。この結果、まず、調理の際に生活困難が生じることがわかった。様々な工夫をしていたが、音声がついている道具を使うなど視覚以外の感覚を使い確認できる方法を見つけることが課題である。次に、スマートフォンを使うことで生活困難を解決することが出来ていることがわかった。ただし、今後は視覚障害者が最新技術を使った機器をどのようにして生活に取り入れるかが課題になってくる。
 支援者の立場としては、当事者の見え方を大切にして支援方法を考える必要がある。すな
わち、視覚障害の当事者との関わりを通して視覚障害当事者の見え方を理解した上で、日常
生活で起こる可能性のある不安要素を解消し、起こりうる不安を取り除き、日常生活を送る
上での安全な環境を保障することが重要だと考えられた。
講評 本研究は、中途視覚障害者が抱える生活困難やその支援方法を明らかにすることを目的としている。研究法としては、視覚障害者の当事者へのインタビュー調査と支援者として参加した研修プログラムでの参与観察が行われた。
この結果、まず、調理の際に生活困難が生じることが示されていた。様々な工夫をしていたが、音声がついている道具を使うなど視覚以外の感覚を使い確認できる方法を見つけることが課題として指摘されている。次に、スマートフォンを使うことで生活困難を解決することが出来ていることが明らかにされた。今後は、視覚障害者が最新技術を使った機器をどのようにして生活に取り入れるかが課題になると筆者は主張している。
この結果を受けて、支援者の立場として、当事者の見え方を大切にして支援方法を考える必要があること。すなわち、視覚障害当事者との関わりを通して当事者の見え方を理解した上で、日常生活で起こる可能性のある不安要素を解消し、起こりうる不安を取り除き、日常生活を送る上での安全な環境を保障することが重要だと結論づけられている。
半田さんは3回生のときから、視覚障害について関心をもっていることを話してくれた。視覚障害というテーマは関心をもつ学生が少ないため、視覚障害者にインタビューをすることを3回生ゼミで行った。これによって、他の学生も視覚障害者の生活世界に関心を持ち、バリアフリー環境について考えるようになったと思う。彼女は、卒業後は大阪ライトハウスで勤務するので、ゼミでの学びを是非職場で生かしてもらいたいと思う。実習生に指導もし、視覚障害福祉領域のエキスパートになって活躍することを心より願っている。
キーワード1 視覚障害者
キーワード2 生活困難
キーワード3 支援方法
キーワード4
キーワード5