学科	メディア学科	ゼミ教員名	佐伯　順子	年度	2008年度
タイトル	女性ファッション誌とキャッチコピー～操作される女性のメディアリテラシー

内容

マスメディア、特に女性ファッション誌に倣うことがおしゃれであると考え、記事を鵜呑みにして気取っている女性を揶揄する言葉がインターネット流行語大賞に選ばれた。これを受けて女性とファッション誌の関係性や、実際に誌面で使われている言葉について細かく分析することで、その理由を探る。具体的にはビジネスとしての雑誌、消費者にとっての雑誌、日本社会にとっての雑誌、そしてジェンダー形成を促すメディアとしての雑誌という観点から検証を行った。毎日目まぐるしく変化する世界の中で蓄積されていく私達の歴史と創られる社会を紡ぎだし、絶え間ない努力や工夫が見られるのが今回取り上げた女性の多くに親しまれる女性ファッション雑誌である。 　しかし、いかにメディアとしての使命を持った出版社でも利潤無視はできるはずもなく、巧妙に仕掛けられた出版社の思惑と、それに踊らされる女性の関係を洗い出すことにより、「女性ファッション雑誌」がいかに特殊な世界であるか、またそれらに影響される女性たちに自らのメディアリテラシーを見つめ直すきっかけにしてもらいたいと思う。

講評	佐伯ゼミでは、ジェンダーとメディアを主要テーマにしているため、テレビ・ドラマ『働きマン』と女性の社会進出、女性オーディエンスのためのメディア戦略としてのイケメン・ブーム、客室乗務員とメディアなど、女性とメディアを論じた卒業論文で充実した成果があがった。テーマ設定は、スポーツ、ファッション、メディアのなかの言葉使いの男女差、犬・猫のメディア表象など、18名という比較的多人数の学年だったこともあり、バラエティに富んでいた。年４回（春秋各２回）の発表を積み上げて完成する形で指導しているため、ほとんどの学生が、注、参考文献の充実した、形式的にも完成度の高い論文を提出したと評価できる。

キーワード1	女性ファッション誌
キーワード2	キャッチコピー
キーワード3	ロールモデル
キーワード4
キーワード5