卒業論文詳細

学科メディア学科 ゼミ教員名佐伯 順子 年度2008年度
タイトル「ゼロ食品」人気に見る健康観の変化
内容 カロリー、脂質、糖類、糖質の成分がゼロであることを売りにしている商品を「ゼロ食品」と呼ぶ。これらは近年すっかり我が国に浸透した「メタボリックシンドローム」との関係もあってたいへんな人気を博している。健康ブームと言われてきた時代の中、その中心にいるのは女性であり、健康ブームとはいわばダイエットブームとも言われるほどで、イメージ的にも実際の市場を見てみても、男性が立ち入ることは難しかった。その結果、男性の肥満率はどんどんと上昇していき、病気の手前と宣告されるところまで来てしまったのである。しかし、ただからだにいいものを「摂る」という健康法が目的化してしまったような健康ブームの時代は終わり、今はデトックスなどの運動も含め余計なものは取らない、「出す」ということに注目が集まっている。この健康観の変化こそが、今ゼロ食品市場を盛り上げているのだ。
講評 佐伯ゼミでは、ジェンダーとメディアを主要テーマにしているため、テレビ・ドラマ『働きマン』と女性の社会進出、女性オーディエンスのためのメディア戦略としてのイケメン・ブーム、客室乗務員とメディアなど、女性とメディアを論じた卒業論文で充実した成果があがった。テーマ設定は、スポーツ、ファッション、メディアのなかの言葉使いの男女差、犬・猫のメディア表象など、18名という比較的多人数の学年だったこともあり、バラエティに富んでいた。年4回(春秋各2回)の発表を積み上げて完成する形で指導しているため、ほとんどの学生が、注、参考文献の充実した、形式的にも完成度の高い論文を提出したと評価できる。
キーワード1 ゼロ
キーワード2 食品
キーワード3 健康
キーワード4 メタボリックシンドローム
キーワード5