学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 佐伯 順子 | 年度 | 2008年度 |
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タイトル | 役割語で表現されるジェンダー |
内容 | 人が使用する言葉は、年齢・性別・性格・生活環境などによって違い、それぞれの言葉は、男性語・女性語・若者語・老人語など、数多くの種類に分けられる。国語学者で言語学者でもある金水敏氏は、これらの語をまとめて、「役割語」と呼ぶ。そして、役割語を意識的に利用しているのが、マスメディアである。その根拠として、テレビドラマの例を挙げると、映像を見ていなくても、音声さえ聞いていれば、どのような人が話しているのかを想像することができる。これは、脚本に書かれた役割語のセリフを基本とし、役者が声の高さ・緩急・間の特性を付け加え、役に個性を作っているからである。私たちは、役者の作った個性を「正しいもの」として受け入れることが当然のようになっていることから、日常的にジェンダーステレオタイプを植え付けられ、テレビドラマの中で、実際には使用されないような役割語が多用されていたとしても、それほど気にならない。それどころか、役者が作り出したキャラクターが視聴者に受け入れられ、役割語の一部が現実世界に浸透していくこともある。テレビメディアを介したジェンダーイメージの形成には、役割語の深い関わりがあるのだ。 |
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講評 | 佐伯ゼミでは、ジェンダーとメディアを主要テーマにしているため、テレビ・ドラマ『働きマン』と女性の社会進出、女性オーディエンスのためのメディア戦略としてのイケメン・ブーム、客室乗務員とメディアなど、女性とメディアを論じた卒業論文で充実した成果があがった。テーマ設定は、スポーツ、ファッション、メディアのなかの言葉使いの男女差、犬・猫のメディア表象など、18名という比較的多人数の学年だったこともあり、バラエティに富んでいた。年4回(春秋各2回)の発表を積み上げて完成する形で指導しているため、ほとんどの学生が、注、参考文献の充実した、形式的にも完成度の高い論文を提出したと評価できる。 |
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キーワード1 | 役割語 |
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キーワード2 | テレビドラマ |
キーワード3 | ジェンダー |
キーワード4 | |
キーワード5 |