内容 |
近年、異常気象などがニュースで頻繁に取り上げられるようになり人々の関心は地球温暖化に向くようになった。しかし地球温暖化についての議論は現在進行系で行われているものでありまだ理解し難い問題である。そのような難しい問題でありかつ直ちに考えていく必要のある問題を、人々に興味を持たせ、理解を深めるための手段として、どういったメディアが最も効果的であるのかを考察した。その際、同じ内容を含むドキュメンタリー映画『不都合な真実』と書籍『地球の掟』を比較して、環境報道における映像メディアの有効性と活字メディアの有効性の分析を行った。第1章、第2章では両者を比較し、検証しながら映像メディア、活字メディアの特徴を考察している。第3章ではそれらの結論に加え、DVD『+6℃』も比較の対象に加え考察した。その結果、人々が地球温暖化問題に対して、理解を深めていくためには、マスメディアの現状を考慮すると、人々のメディアを読み解いていく能力、つまりメディアリテラシーも不可欠になってくるのではないかという結論に至った。環境報道はまだ歴史の浅いものであり、人々のそうした力が質の良い環境報道に繋がるのではないだろうか。 |