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環境問題が地球規模の問題として深刻にとらえられるようになってから久しい。昨今では、その中心が「地球温暖化」にあるとして、メディアでも「地球温暖化」が積極的に報じられている。しかし、その報道は時に行き過ぎてはいないかと感じることがある。その考えを強くしてくれたのが、ニューヨークタイムズ紙の記事で、「地球温暖化」への一点集中報道とそこから生じていると思われる「環境問題への反動=グリーンノイズ」に問題意識を持つようになった。
以上より、本論文では、日本のマスメディアの環境問題やそれに関連する情報の扱い方、報じ方を分析し、現状と問題点を探った。特に、今日本で湧き上がっている「地球温暖化」の報道について、一点集中報道やなぜ「地球温暖化」問題なのか、情報源に偏りはあるのか、メディアは反環境的姿勢を生み出しているのかといった疑問点を、新聞報道を中心に分析を行った。そして、その結果をもとに、マスメディアは環境問題をどう扱い、報じていくべきであるのかを検証した。そうすることで、マスメディアの環境報道のあり方を明確にするとともに、世界全体の問題である地球環境問題に対して、少しでも反発を抑え、効果的な対策をしていくための見直しとなるようなきっかけにしていきたいと考える。
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