学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2010年度 |
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タイトル | 篤姫の現代性とジェンダー |
内容 | 本論文は、「篤姫の現代性とジェンダー」に目を向ける。2008年度NHK大河ドラマ「篤姫」は、幕末が舞台である大河ドラマとして過去最高の大ヒットを記録した。その背景には、これまで大河ドラマをあまり見ないとされてきた二十代、三十代女性から多くの支持があった。この新たな動向が、現代社会にどのような影響を与え、さらには今後のメディアの在り方について、どのような指針となるかを考察する。「篤姫」について、番組構成や脚本から人気の理由を分析した結果、時代背景に合った、新しいニーズに適した需要層を獲得する必要があると分かった。中でも、女性についての考え方は、今、新しい見方を示唆しなければならない。そこで、女性とジェンダーの視点から、現在のメディアにおける機能や仕組みについて見ていく。結果、現メディアの特徴として、産業・システムとしては、高度な技術や影響力のある立場に置かれているが、いまだに古い固定観念に縛られ、商業色が強すぎる傾向にあることが分かった。このような実状を加味した上で、今後のメディアは、足場のしっかりとした環境を活かすべく、新しい層の発掘を通じた挑戦を続けていかなければならない。 |
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講評 | メディア学科のキーワードは①メディア②コミュニケーション③ジャーナリズムで、それらは学部から大学院博士課程後期まで共通している。つまり、情報のやりとりであるコミュニケーション過程の研究を通して社会の民主化に貢献するためのいとぐちをつかむことがメディア学の最終目標である。私のゼミではメディアと社会の関係に特化した卒論を書くように指導しており、今年も、現代社会のメディア状況を分析するという視点をもったものが提出された。今後の課題は変化の激しいメディアの技術論に惑わされない人間の情報活動の在り方についてその根源をえぐる問題にアプローチできるようにすることである。学生たちが情報流通の背後にあるビジネス論理と人間の幸せを同時に追求できるようになれば、さらに実りある卒論になるであろう。 |
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キーワード1 | 脚本 |
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キーワード2 | 現代性 |
キーワード3 | 女性 |
キーワード4 | ジェンダー |
キーワード5 |