学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 柴内 康文 | 年度 | 2010年度 |
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タイトル | 有縁社会なう。‐日本におけるソーシャル・キャピタルの醸成要因‐ |
内容 | 本研究は、ソーシャル・キャピタルの醸成要因を解明することを目的としている。JGSS-2003のデータを使用し、ソーシャル・キャピタルの構成要素であるソーシャル・ネットワーク、互酬性の規範、社会的信頼を指標化した変数に対する、居住地の都市度やその他の個人的属性の影響について分析した。その結果、ソーシャル・キャピタルの醸成要因としては、居住地の都市度よりも、個人的属性の影響のほうが大きいことが判明した。一方で、都市という環境には、より多くて多様な人々や社会的機会との接触可能性があることや、都市部と非都市部ではソーシャル・キャピタルの醸成法が異なる傾向があることが示唆された。この結果によって、ソーシャル・キャピタルを醸成するにおいては、個人の属性に配慮する必要があることが示された。加えて、都市部のソーシャル・キャピタルが少ないと指摘した従来の研究に逆行する、都市部のソーシャル・キャピタルの新たな醸成可能性が示された。 |
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講評 | 質疑を行いましたので、個別の講評は控えます。ここでは、質疑の意図について説明したいと思います。皆さんに自分の行ったことを手短に説明してもらった上で、わたしの感じた疑問についてうかがいました。そこではあまり手加減せず、皆さんを自説を持つ独立した主張者として扱ったつもりです。そのような経験もあまりなかったと思います。質問の中には、自分の扱った問題や手法が理解できているかを確かめるためにわざと行ったもの(的外れなものも含みます)や、おそらくはそこまでの深さで十分に考えて抜いてはこなかったものもあったと思います。懸命に自分なりの答えを出す中で、自分に何が明らかにでき、何がわからなかったのか、自説の限界は何かということに気づき、また向き合うことになったのではないでしょうか。 実は、長期にわたる卒論執筆という作業そのものがそのようなものだったのではと思います。最後の質疑を通じて、それをもう一度明確にしたかったというのがこちらの狙いです。もちろん、皆さんの論理はまだ不明確で、それに取り組む手法も未熟で粗いものです。しかし、実証的に何かを主張することがいかに困難であるかということ、そして、それを通じて語ることに価値があるのだということは確実にわかったのではないでしょうか。その経験こそが、社会で活躍する上での基礎となると、大学教育に携わる人間としては思います。一人一人が得たものを大事にしてください。 |
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キーワード1 | ソーシャル・キャピタル |
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キーワード2 | 社会関係資本 |
キーワード3 | パーソナル・ネットワーク |
キーワード4 | Position generator method(地位想起法) |
キーワード5 |