学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 長武 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | ドラマ1リットルの涙におけるメッセージ性 |
内容 | ドラマ1リットルの涙において、登場人物は実に様々な役割を担っている。そしてそれが様々なメッセージ性を孕んでいるのだ。 気が強く、少々口の悪い亜子。彼女は亜也が病気になってからは本来のやさしさを少しずつ、出し始める。そうなることで家族が病気の亜也を全力でサポートする姿を伝え、重病患者や障害者にはそうした支えが必要なのだということを視聴者に伝えているのだ。 弘樹に関しては病気であることは恥ずべきことではない、ということを伝えようとしている。ドラマの中で弘樹自身が亜也を恥ずかしいと思ってしまうが、亜子に叱られ、考えを改める場面がそれだ。 瑞生はあきらめないことが患者を勇気づけ、支えになることを教えてくれる。ドラマ全体を通して、いつも亜也のために必死で、感情を上下左右に動かし、それを前面の出すのだ。 潮香はまさに亜也にとって一番の理解者である。だからこそ少々厳しい言い方をしているように受けとれる。しかしそれも必要だというメッセージなのだ。障害者だからといって優しく接するということは間違いであると教えてくれるのである。そしてそれを信じていく亜也を見て母と娘のコミュニケーションの大切さが感じ取れる。 麻生遥斗は役割が一つだけではない。亜也のクラスメイトであり、亜也の心の支えになり、亜也の代弁者にもなる。特に代弁者としての麻生遥斗はメッセージ性が強い。原作主人公の「病気だからって特別扱いはされたくない、自分も一人の人間として対等に接して欲しい」という気持ちが如実に現れている。障害者や重病患者の気落ちとはこうだということを伝えているのだ。 そこから以下のメッセージも読み取れる。難病患者にはサポートが必要であり、家族や周囲の人間の理解と協力が必要になってくる。しかし、だからといって特別扱いや腫れ物扱いはしてはいけない。難病患者だって私たちとの違いは病気であるかどうかだけの違いなのだから。出来ないことはしてあげるべきだが、接し方はやコミュニケーションのとり方は普段どおりでよいのである。難病患者や障害者だからといって、取り立てて親切にしたり、優しくする必要はないのである。どんな人も私たちとほとんど変わりのない人間なのだから。健常者も障害者もみんな同じなのである。 以上のようにドラマ1リットルの涙には様々なメッセージがこめられている。そしてその多くが障害者や重病患者の気持ちに配慮したものであり、且つ健常者にももう一度考え直す機会を与えてくれるものとなっている。 |
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講評 | 原作とドラマとの比較しながら、主としてドラマの方に焦点をあてて、その魅力をクローズアップした論文。ドラマの作品分析はよくできており、また自分自身の思い入れもよく伝わってくる。原作との比較において、何が結論として言えるのかという点が明瞭になればさらによい。 |
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キーワード1 | 登場人物の役割分担 |
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キーワード2 | 母と娘 |
キーワード3 | 障害者の気持ち |
キーワード4 | 健常者と同じ障害者 |
キーワード5 |