学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 青木 貞茂 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | 「ひこにゃん」にみるキャラクター広告成功の秘訣 |
内容 | 企業や団体の広告でキャラクターを活用することはよく見かける。その中でも、どこか間の抜けた形態で人気を集めている「ゆるキャラ」に注目した。本論文では、その代表格ともいえる滋賀県彦根市の「ひこにゃん」が特に全国区で人気を集めている理由を考察していく。そして、日本人にとってキャラクターがどのような存在だったかを、日本の歴史的な文化と現在の社会状況を背景に踏まえ、欧米で生まれたキャラクターとの違いを比較しながら考察する。そこから日本で生まれるキャラクターには、人間と隣接した換喩的なものが多いことを指摘し、その特徴をもつ「ひこにゃん」は日本ならではの文化の中で創造されたものだと確認した。また、「ひこにゃん」が「かわいい」とされるのはベビースキーマという人間が、根源的にかわいいと思う容姿の特徴を持つことを述べ、「ひこにゃん」は幼児的であるとした。現代社会における砂漠化した感情の行先を、危険のない幼児的なものに求めている現代人の心を刺激したため「ひこにゃん」は成功したという結論に達した。 |
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講評 | 青木ゼミの卒論で扱うテーマは、広告論の観点からブランド広告、地域広告の特徴、物語広告の成功分析、アイドルのブランディング、ゆるキャラの効果とヒットの要因、成功した地域ブランディング、企業の広告戦略など幅広い領域が扱われます。これらのテーマに関して、生活者視点に立った受け手の深層心理把握=インサイトをベースに具体的なケース分析、歴史分析、記号論的な分析などを行なっています。 これらは、ゼミ生がゼミにおいて様々な広告を分析するケーススタディを学んだ上で、実際の広告主にビジネスレベルでの広告キャンペーンを企画・立案、他大学の広告ゼミをライバルに競合プレゼンテーションした経験を背景にして書かれています。そのような意味で理論的・実証的なアカデミックな研究とビジネス思考との融合を目指した意欲的な卒論です。 |
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キーワード1 | ゆるキャラ |
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キーワード2 | 広告キャラクター |
キーワード3 | かわいい |
キーワード4 | |
キーワード5 |