内容 |
2005年の初開催以来、10代~20代の女性(ガールズ)を中心に人気を集め、社会現象をも巻き起こした東京ガールズコレクション(TGC)。本論文では、ターゲットであるガールズの考察、これまでのファッションメディアとの比較、協賛企業との取組みを通して、TGC成功の理由を分析する。TGCは従来の閉鎖的なファッションショーの概念を覆し、参加型の「ファッションフェスタ」という新しいイベントスタイルを提案。ショーに登場するのは、すべて日常的なリアルクローズ。モデルが着用しているアイテムを、モバイルを使ってすぐに購入できるというリアルとネットを融合させた画期的なシステムは、多くのガールズの心を掴んだ。また、TGCはガールズに、同じ「カワイイ」という価値観を持ったコミュニティの仲間との共感を提供する。また、「LOVE&PEACE」というコンセプトを掲げ、社会貢献活動も取り入れることで、ガールズが自己実現する場ともなるのである。日本を代表するファッションイベントとなったTGC。今後は、単なるビシネスイベントとしてだけではなく、日本のガールズカルチャーを発信するイベントとしてブランディングしていかなければならないだろう。 |