内容 |
今日の日本において、商品やサービスの認知度アップや購買促進等を目的とした広告には、多種多様のメディアが存在している。広告場所も交通機関(電車、バス)や、建築物の壁面など多様化しており、インターネット広告においては、WEBサイト上でのバナーやテキストなどの表示や、電子メール配信も多く見られる。これらは、各広告メディアの特徴を生かし、宣伝対象の商品やサービス等をより理解してもらうために用いられている。そのような多数のメディアが存在する中、近年では、ブログや知識共有コミュニティなどのソーシャルメディアが大きく発展し、新たな情報社会のコミュニケーションプラットフォームとして様々な領域で注目されている。ソーシャルメディアで発信するコンテンツは、マスメディアや企業が発信するコンテンツに比べて、コンテンツを受け取る人々と同様の立場の人々が発信したコンテンツであるため、コンテンツの共有がなされやすいという面がある。また、ソーシャルメディアは、情報や知識の流通によって、個人、企業、地域、社会における問題の解決にも貢献している。そして、情報や知識の受発信が従来に増して行われることにより、他者の情報や知識が利用可能になることで、集合的な問題解決が可能であることがソーシャルメディアの特徴として挙げられる。人々はこれまで、テレビ、新聞、雑誌、ラジオといった4大マスメディアからは一方的に情報を得ることしか出来なかった。しかし、近年の情報技術の発展や携帯電話やスマホ、タブレットなどの通信技術の発展、SNSの登場により自らも情報を発信することが可能となった。以前とは全く異なるコミュニケーション形態が出来たと言っても過言ではない。新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどのマスメディアが昔と比べて、低迷の一途を辿っている中、なぜソーシャルメディアはここまで発展することができたのだろうか。また、ソーシャルメディアが人々に与える広告効果とはどれほどのものなのだろうか。これまでに行われてきた先行研究を参考に、2012年11月24日~26日にかけて行なったインタビューを用いてソーシャルメディアとマスメディアとの違いを比較、検討を行なった。 |