学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 「電子版」から考える新聞 |
内容 | スマートフォンの普及でより身近になったインターネット。今では子供から大人まで、多くの人がインターネットを通して情報を得る時代になった。その一方で、若者を中心に新聞を読む人は減り続けている。情報は無料という認識が広まり、アメリカでは実際に複数の新聞社が経営破綻している。そんな中で注目したのが新聞の「電子版」。業界の未来を考えるうえで大きなポイントになると予想する。日本経済新聞社の取り組みを中心に、紙の新聞と比較した際のメリット、デメリット、機能や料金設定など、海外の事例も交え、さまざま視点から考えた。すると、紙か「電子版」か、無料か有料かといった単純な問題ではなく、時間と労力のかかる大きな問題だとわかった。だが、新聞各社はインターネットを使った情報発信を無視することはできない。今のままでは時代とともに淘汰されていくことは避けられないように思う。したがって、「電子版」ビジネスの明暗が新聞の未来に関わってくる可能性は高いだろう。 |
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講評 | 1995年のインターネットの商業的利用開始により、日本の社会的コミュニケーション状況は大きく変わった。その影響はとくに紙媒体による新聞有料講読者の減少として表れ、しかも日本だけではなく、アメリカでも大きな現象、問題となっている。もちろん、この変化は紙か「電子版」か、無料か有料かといった単純な問題ではなく、社会に流通する情報の質や民主制社会の根幹に関わる問題でもある。本卒論はそうした問題を要領よくまとめており、メディア学科の卒論として合格である。 【2013年度生全体への講評】 私、渡辺武達担当の2013年度卒業論文提出者は全25名で、全員の卒論が①提出期限、②テーマとキーワードの設定、③構成、④内容、⑤字数などの各条件を満たし、メディア学科生の研究成果として合格点に達していたと判断した。また提出後のゼミ恒例卒論相互批判会にも全員が出席し、4時間にわたり十分な議論を行ったので、同志社大学社会学部メディア学科卒業生として認められる勉学成果を挙げたものであると認定した。しかし提出にいたるまでに問題がなかったわけではない。その第1は、年々、就職活動期間が長引くようになり、3回生秋学期から4回生秋学期前半まで卒論準備に十分な時間をかけることが出来ない学生が大半であったことである。これは大学だけでは解決できない問題を含んでいるが日本社会の教育環境確保という点から危惧すべき状況があるということである。第2に、その結果、卒論執筆完了が遅くなり、指導教授による添削時間が充分に取れず、きめ細かな指導が満足のいける程度まですることが叶わなかった状況が生まれているということである。しかしそうした厳しい環境にもかかわらず、卒論ゼミ登録学生はよく頑張ったと思う。 |
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