学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 流行とメディアの関わり~ファッション誌が生成するトレンド~ |
内容 | 流行、と言ってもそれは様々な文化現象おいて存在するものだが、中でもファッションの流行はめまぐるしい。次々と新しい流行が生まれ、そして消えていく。自分の目の前にいる人がどういう人間であるか判断する材料として、服というものは大きな役割を果たしている。ファッションはいわばその人のアイコンなのである。にもかかわらず、流行は人々を惑わせ、本来の自己表現ツールであるファッションの意味を失わせているのではないか、という疑問を筆者は抱いた。このような問いに対してファッションに関する文献や、文部科学省の統計、そしてインターネット上の流行に関する記事などを調査し、追究していった。その結果、1980年代~1990年代のコギャルブームや原宿系に見られるような大きな流行というのは2000年以降あまり見られず、流行が短周期化しているという事実に辿り着いた。また現在ではFacebookやTwitterのようなソーシャルネットワーキングサービスが多くの人々に利用され、自己表現の場や方法が増えたことによって、ファッションに対する考え方も変わっていったように思われる。選択の自由がある時代の中で、今後は流行をどのように取り入れるかが自己表現につながるのではないだろうか。 |
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講評 | ファッションを文化とそれを着用する人のアイコンとしてとらえながら、そのときどきの流行がともすれば作為的に作られるものであることから、ファッションが本来の自己表現ツールであることからの意味変化に筆者は注目した。そして1980年代~1990年代のコギャルブームや原宿系に見られるような大きな流行は2000年以降目立たなくなり、流行が短周期化していることに気づいた。そこから、今後の流行がFacebookやTwitterのようなSNSのコミュニケーションによって選択の幅が広げ、自己表現の多様化となるだろうことを指摘した。メディア学科卒論として意欲的で合格である。 【2013年度生全体への講評】 私、渡辺武達担当の2013年度卒業論文提出者は全25名で、全員の卒論が①提出期限、②テーマとキーワードの設定、③構成、④内容、⑤字数などの各条件を満たし、メディア学科生の研究成果として合格点に達していたと判断した。また提出後のゼミ恒例卒論相互批判会にも全員が出席し、4時間にわたり十分な議論を行ったので、同志社大学社会学部メディア学科卒業生として認められる勉学成果を挙げたものであると認定した。しかし提出にいたるまでに問題がなかったわけではない。その第1は、年々、就職活動期間が長引くようになり、3回生秋学期から4回生秋学期前半まで卒論準備に十分な時間をかけることが出来ない学生が大半であったことである。これは大学だけでは解決できない問題を含んでいるが日本社会の教育環境確保という点から危惧すべき状況があるということである。第2に、その結果、卒論執筆完了が遅くなり、指導教授による添削時間が充分に取れず、きめ細かな指導が満足のいける程度まですることが叶わなかった状況が生まれているということである。しかしそうした厳しい環境にもかかわらず、卒論ゼミ登録学生はよく頑張ったと思う。 |
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キーワード1 | 流行 |
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キーワード2 | ファッション |
キーワード3 | カリスマ |
キーワード4 | 自己表現 |
キーワード5 |