学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 「報道の背景に関する研究」~選挙報道・みずほ銀行反社会的勢力提携ローン問題を中心に~ |
内容 | 2012年に行われた衆議院議員選挙に関する報道や、2013年9月27日に発覚したみずほ銀行反社会的勢力提携ローン問題に関する報道を研究し、その研究結果をもとに報道の背景にある事情や意図について考察した。研究方法としては公職選挙法や憲法やメディア効果論を用いることにより、世論調査の結果を報道することに関して、選挙報道の現状と背景に関して考察し、みずほ銀行反社会的勢力提携ローン問題の詳細を分析することによりなぜあれほど連日報道されるような大騒ぎとなったのか、なぜあのようなタイミングで業務改善命令が出され報道されたのかということに関して考察を行った。その結果、世論調査の結果を公表することがなぜ違法ではないという法律的解釈がなされているのかということを明らかにすることができ、選挙報道の現状や背景を明らかにすることで、国民一人一人が見たまま聞いたままの情報のみで判断を行うのではなく、情報の背景にまで意識を向けることが重要であるという結論に達し、みずほ銀行反社会的勢力提携ローン問題に関しては、特定秘密保護法案の早期成立と関係があるのではないかという結論に達した。 |
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講評 | 筆者は①2012年末の衆議院議員選挙報道と②2013年9月27日に発覚したみずほ銀行反社会的勢力提携ローン問題に関する報道を素材にして、それら報道の背景事情や意図について、時期や内容を詳細に考察した。その結果、世論調査の結果を公表することがなぜ公選法などに違反しないか、またみずほ銀行報道については同時期に政府与党が特定秘密保護法案の早期成立を目指していたことから、ある種の目くらましとして、それらが本来の報道よりも大きく取り上げられたであろうことを突き止めた。メディア学科の卒論としてすぐれたものである。 【2013年度生全体への講評】 私、渡辺武達担当の2013年度卒業論文提出者は全25名で、全員の卒論が①提出期限、②テーマとキーワードの設定、③構成、④内容、⑤字数などの各条件を満たし、メディア学科生の研究成果として合格点に達していたと判断した。また提出後のゼミ恒例卒論相互批判会にも全員が出席し、4時間にわたり十分な議論を行ったので、同志社大学社会学部メディア学科卒業生として認められる勉学成果を挙げたものであると認定した。しかし提出にいたるまでに問題がなかったわけではない。その第1は、年々、就職活動期間が長引くようになり、3回生秋学期から4回生秋学期前半まで卒論準備に十分な時間をかけることが出来ない学生が大半であったことである。これは大学だけでは解決できない問題を含んでいるが日本社会の教育環境確保という点から危惧すべき状況があるということである。第2に、その結果、卒論執筆完了が遅くなり、指導教授による添削時間が充分に取れず、きめ細かな指導が満足のいける程度まですることが叶わなかった状況が生まれているということである。しかしそうした厳しい環境にもかかわらず、卒論ゼミ登録学生はよく頑張ったと思う。 |
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