学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | テレビ放送における報道の在り方~NEWS WEBとNEWS23を例に~ |
内容 | 私達が自力で得る情報には、限界があり、その他の情報はメディアに頼っている。その中でも報道とは、人々に情報を即時に伝え、受け手が利用できるものでなければならない。また、人々には全員等しく言論の自由が保障されており、現代では、新しい権利として知る権利やアクセス権といったものも重要視されている。加えて、インターネットも多くの人々が利用する時代となった。誰でも簡単に情報にアクセスできるようになり、マスコミもそれに対応し始めている。しかしテレビ放送には、映像としての制約や、視聴率が重視されるという仕組みによる課題が存在する。今日では報道番組が多く放送されているが、それらは本当に報道の役割を果たせているのだろうか。NHKのNEWS WEBとTBSのNEWS 23を例に挙げ、放送内容や時間配分等を分析した。その結果、どちらも良質な番組であると分かった。twitterを利用してアクセス権が守られており、専門家による解説や映像の活用も視聴者に分かり易く工夫されていた。今後もインターネット等を生かして、私達が積極的に番組に参加していけば、より良い社会の実現ができるのではないかと考える。 |
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講評 | 人間の社会観(世界観・倫理観・歴史観)は、①個人の家庭環境(直接経験)、②学校教育(知的経験)、③メディア接触(社会教育)によって形成される。筆者はそれについて、大人になってからは③のメディアによる影響が大きいという立場を採用し、中でも報道に注目してこの卒論を書いた。しかしそのメディア報道にも企業経営、政府の干渉、メディアワーカーの質の問題など克服すべき課題は多い。そうした制約の中にありながら、NHKのNEWS WEBとTBSのNEWS 23が頑張っていることを例にして、良質の報道と何かを検証したすぐれた文章を書いた。メディア学科の卒論に相応しいものである。 【2013年度生全体への講評】 私、渡辺武達担当の2013年度卒業論文提出者は全25名で、全員の卒論が①提出期限、②テーマとキーワードの設定、③構成、④内容、⑤字数などの各条件を満たし、メディア学科生の研究成果として合格点に達していたと判断した。また提出後のゼミ恒例卒論相互批判会にも全員が出席し、4時間にわたり十分な議論を行ったので、同志社大学社会学部メディア学科卒業生として認められる勉学成果を挙げたものであると認定した。しかし提出にいたるまでに問題がなかったわけではない。その第1は、年々、就職活動期間が長引くようになり、3回生秋学期から4回生秋学期前半まで卒論準備に十分な時間をかけることが出来ない学生が大半であったことである。これは大学だけでは解決できない問題を含んでいるが日本社会の教育環境確保という点から危惧すべき状況があるということである。第2に、その結果、卒論執筆完了が遅くなり、指導教授による添削時間が充分に取れず、きめ細かな指導が満足のいける程度まですることが叶わなかった状況が生まれているということである。しかしそうした厳しい環境にもかかわらず、卒論ゼミ登録学生はよく頑張ったと思う。 |
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