学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 東日本大震災から考えるメディアの機能 |
内容 | インターネットの登場もあり、ラジオや新聞などのアナログなメディアは徐々に利用する人が少なくなり、また、テレビは「テレビ離れ」といわれ、最近マスメディアは衰退していると言われることが少なくない。一方、ソーシャルメディアなどの最新のメディアは、ただの流行りであって、いずれ衰退してなくなる可能性があると言われることも多い。しかし、東日本大震災発生をきっかけに、私はそれが間違っているという考えに至った。震災発生後、普段あまり利用されないラジオが大変役に立ったし、新聞の記録性や温かみに感心する人も多かった。ソーシャルメディアやインターネットに関しては、安否情報や細かな地域の情報の発信や収集に役立ち、徐々に若年層以外の人たちの関心を惹き付けた。つまり、各マスメディアも、インターネットやソーシャルメディアも、それぞれが特徴のある機能を持ち、どれも必要不可欠なものである。特に、ソーシャルメディアおよびインターネットは震災後注目され、大きな役割を担った。今後さらに1メディアとして大きく確立されるだろう。震災発生時の各メディアの動きの中でも、ソーシャルメディアやインターネットが担った役割について分析する。ソーシャルメディアやインターネットでは、既存のメディアとは違い、個人が情報を収集し発信することができる。大まかな情報だけでなく、身近な人や地域に関しての細かい情報を扱うことができる。これらは他メディアと違う機能を持っており、普段の生活はもちろん、災害時にこのような機能は非常に役に立つ。その意味で、私たちは普段からマスメディア、ソーシャルメディアやインターネットの役割や機能、使い方を理解し、使いこなせなければならない。 |
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講評 | インターネットの汎用化によるマスメディアの衰退が進行している。一方で、ソーシャルメディアもただの流行りであって、いずれ新しいメディアによって取って代わられるだろうとの意見も多い。しかし、東日本大震災発生をきっかけにそうした解釈は間違っていると筆者は考えるようになった。直後の現地では普段あまり利用されないラジオが役立ち、新聞の記録性や温かみに感心する人も多く、SNSも安否情報や細かな地域の情報の発信や収集に貢献し、若年層以外の人たちの関心を惹き付けるようになった。社会にはそれぞれのメディア機能が多様な状況に対応するカタチで求められているということで、筆者はそうした視点からのメディア特性を再点検し、とくにインターネット、ソーシャルメディアの社会安全維持機能を確認した。メディア学科の卒論としてすぐれたものである。 【2013年度生全体への講評】 私、渡辺武達担当の2013年度卒業論文提出者は全25名で、全員の卒論が①提出期限、②テーマとキーワードの設定、③構成、④内容、⑤字数などの各条件を満たし、メディア学科生の研究成果として合格点に達していたと判断した。また提出後のゼミ恒例卒論相互批判会にも全員が出席し、4時間にわたり十分な議論を行ったので、同志社大学社会学部メディア学科卒業生として認められる勉学成果を挙げたものであると認定した。しかし提出にいたるまでに問題がなかったわけではない。その第1は、年々、就職活動期間が長引くようになり、3回生秋学期から4回生秋学期前半まで卒論準備に十分な時間をかけることが出来ない学生が大半であったことである。これは大学だけでは解決できない問題を含んでいるが日本社会の教育環境確保という点から危惧すべき状況があるということである。第2に、その結果、卒論執筆完了が遅くなり、指導教授による添削時間が充分に取れず、きめ細かな指導が満足のいける程度まですることが叶わなかった状況が生まれているということである。しかしそうした厳しい環境にもかかわらず、卒論ゼミ登録学生はよく頑張ったと思う。 |
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