学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 渡辺 武達 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 生活文化の変化に随伴するテレビ文化の未来 未来のテレビ文化のカタチ |
内容 | 生活文化とテレビの文化は切っても切り離せない関係にあるという前提から、現代に生じている生活文化の変化と、それに伴うテレビ文化の変化についての考察を深め、今後のテレビ文化発展のためにどのような考え方や策の講じ方が適切かを考察した。研究方法としては、まずは、総務省やNHK放送文化研究所などが発表するデータをもとに生活文化の変容を把握し、そこからもたらされるテレビ文化の変化について、データや専門書を利用して研究を進めた。そしてそこで得られた考えのもと、今後のテレビ文化について考察した。その結果、大きく2つのことが分かった。1つは、テレビに関するこれまでのビジネスモデルが、様々な視聴形態の出現によって力を失ってしまっているということだ。これを改善するためには、広告や視聴率といった部分にもネットの要素を入れる必要があると考えられる。もう1つは、インターネットが急速に普及したことで、テレビ文化は未だにインターネットをうまく利用する方法を見つけられていないということ。これについては、方法さえ見つければ、これまでのような「なんでも屋」としてのテレビという位置づけから脱することができるので、将来的に考えると大きな変化になると考えられる。このような2つの大きな課題を改善・克服していくことが、未来のテレビ文化の発展につながるという結論に達した。 |
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講評 | テレビは今なお人びとの生活文化形成に大きな影響を与えている。筆者はそうした視点から現代の生活文化とテレビ文化の連動性を検証しようとした。そのため、総務省やNHK放送文化研究所などが発表するデータおよび先行研究を参照し、①従来的テレビのビジネスモデルが崩壊しつつあり、その改善には広告や視聴率に関してネット利用のさらなる拡大の必要があること、②インターネットそのものをテレビと融合させる必要性を痛感するようになった。しかし、筆者の主張は簡単にできるものではなく、筆者自身がテレビ局へ入ることによってその実現を模索するという課題も突きつけられることになった。自己省察的考察としてメディア学科卒論としてのレベルをクリアしている。 【2013年度生全体への講評】 私、渡辺武達担当の2013年度卒業論文提出者は全25名で、全員の卒論が①提出期限、②テーマとキーワードの設定、③構成、④内容、⑤字数などの各条件を満たし、メディア学科生の研究成果として合格点に達していたと判断した。また提出後のゼミ恒例卒論相互批判会にも全員が出席し、4時間にわたり十分な議論を行ったので、同志社大学社会学部メディア学科卒業生として認められる勉学成果を挙げたものであると認定した。しかし提出にいたるまでに問題がなかったわけではない。その第1は、年々、就職活動期間が長引くようになり、3回生秋学期から4回生秋学期前半まで卒論準備に十分な時間をかけることが出来ない学生が大半であったことである。これは大学だけでは解決できない問題を含んでいるが日本社会の教育環境確保という点から危惧すべき状況があるということである。第2に、その結果、卒論執筆完了が遅くなり、指導教授による添削時間が充分に取れず、きめ細かな指導が満足のいける程度まですることが叶わなかった状況が生まれているということである。しかしそうした厳しい環境にもかかわらず、卒論ゼミ登録学生はよく頑張ったと思う。 |
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キーワード1 | 生活文化 |
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キーワード2 | テレビ文化 |
キーワード3 | 社会の高度化 |
キーワード4 | 視聴形態の変化 |
キーワード5 | 未来のテレビ |