学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 吉田 亮 | 年度 | 2019年度 |
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タイトル | What Role Does ‘Nationalism’ Play in the Construction of Cultural Identities of International Students from the PRC??--- “Filial” and“Cyber”?Nationalism as?Examples |
内容 | Contemporary China under the government of the Chinese Communist Party (CCP) is a comparatively isolated society because of the limits on access to information that helps maintain the CCP’s non-democratic system. Despite the fact that information censored inside the country can be easily accessed abroad, China has been sending many students into the world every year since the 1980s, and is now the world’s largest country of origin for international students. The United States of America, the United Kingdom, Australia and Canada, four English speaking countries, are the most popular destinations for Chinese international students. Every one of the four countries has an organised democratic system. Nevertheless, when the recent Hong Kong pro-democracy movements took place, overseas students from the PRC tended not to support them, but instead displayed aggressive actions against them. They went to protests, attacked the people of Hong Kong, or posted their views on social networks expressing their love of the motherland. The ideology of the host countries does not seem to convert Chinese international students. They maintain their Chinese cultural identity while living outside of China. What is the thing that unites Chinese students? And how does the cybersphere influence their nationalism? |
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講評 | 今年度は5名の2万字卒論、1名の卒研の提出があった。卒論は、一次史料の分析に基づき、当該分野における既存の解釈に対し、チャレンジする内容である。卒研は、先行研究2本を丹念に分析し、整理する内容である。3回生の春学期には、一次史料『トパーズタイムス』を使った史料分析の訓練を行い、秋学期から卒論執筆に向けた問題設定、先行研究の批判的総括、課題の設定、アプローチ法の確定を進めていった。4回生春学期から開始した、各自の研究テーマに関する一次史料分析も、論文執筆を始めた秋学期においても、滞ることなく順調に進んだ。卒研については、4回生秋学期以降、内容の吟味を行った。 「第二波フェミニズム期(1960s後半~1980s)におけるブラック・フェミニズムの苦悩―イデオロギーの表象とも言うべき女性誌の存在―」は、当該時期におけるアフリカ系女性誌の役割を、白人女性誌と比較することで明らかにしようとした試みである。時代と共に変化する読者層のニーズに対応しながら、被差別体験や属性を越えることの意味を発信してきたことがブラックフェミニズム運動展開上に持つ意義を、黒人誌『エッセンス』と白人誌『ミズ』の記事を分析することで考察した点は評価できる。 「1900年代アメリカにおける精神衛生運動の形成と他者とのつながりについて?クリフォード・W・ビアーズ『わが魂にあうまで』を中心に?」は、精神衛生運動の先駆者ビアーズの闘病を含む個人的体験と当該運動との関わりを、彼と他者との関係性に刮目して明らかにしようとした試みである。ビアーズが運動に目覚める過程において、家族を中心に医療従事者・他の患者・協力者との相互関係が極めて重要な役割を担ったことを、伝記や書簡を丹念に分析することで実証しようとした点は評価できる。 「日米双方の社会運動時における黒人霊歌の影響力―黒人霊歌が日本人にもたらしたもの―」は、アメリカで発祥した「黒人霊歌」が1960~70年代の日本にどのように受容されたかについて考察を試みたものである。アメリカの公民権運動期に「黒人霊歌」が果たしたような役割を、当該時代の日本人若者に及ぼさなかった理由について、彼ら若者の精神性と音楽的特徴の二点に注目し、代表的なアメリカ「黒人霊歌」と日本の「プロテストソング」を分析することで明らかにしようとしたところが評価できる。 「第二次大戦後から現在までのアメリカ社会における女性ヒーローの女性像の変容―アメリカン・コミックのワンダー・ウーマンを代表例に―」は、1940年代~1950年代、2000年代~現在までの二時期において、アメコミの女性スーパーヒーロー達の社会に及ぼした影響を、ワンダー・ウーマンに着目して明らかにしようとした試みである。国際連合によるワンダー・ウーマンの名誉大使任命を巡る社会の反応を事例として掘り下げながら、ワンダー・ウーマンが女性の地位向上という点で果たした積極的な影響を考察した点は評価できる。 「2010年代のアメリカ映画における中国系のジェンダー・エスニシティ―『クレイジー・リッチ!』の事例研究から-」は、文字通り2010年代アメリカ映画における中国系イメージの特徴を明らかにした試みである。『クレージー・リッチ!』を事例に、中国系移民二世が持つ「モデル・エスニシティ」傾向を反映しつつも、「中国系文化」「女性平等」の持つ二律背反性を克服する斬新な中国系女性像を創出し、さらに中国系男性像をも変えたことについて、映像の詳細な分析を通して考察した点が評価できる。 卒研「What Role Does ‘Nationalism’ Play in the Construction of Cultural Identities of International Students from the PRC? --- “Filial” and “Cyber” nationalism as examples」は、海外中国人留学生のもつ「ナショナリズム」に関する二種の言説を相互に検討し、「フィリアル・ナショナリズム」と「サイバー・ナショナリズム」両者の複合体にその特質を見いだそうという考察が評価に値する。 |
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キーワード1 | Chinese international students |
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キーワード2 | Cultural identity |
キーワード3 | Chinese nationalism |
キーワード4 | Filial piety |
キーワード5 | Cyber nationalism |