学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | 時代を映すネット炎上-女性差別CM炎上から学ぶ広告の在り方- |
内容 | 本論文はネット炎上の中でも女性差別CM炎上に焦点を絞り、その問題点を見つけ、なぜ炎上したのかを考察するものである。女性差別CM炎上問題の裏には、女性の社会進出などの女性を取り巻く社会環境の変化が関係しているのではないかと考えた。今回は、ルミネと資生堂の化粧品ブランドINTEGRATEのCMを基に分析、考察した。その結果、「男性目線が強い」「考え方が時代に合っていない」「発信したいメッセージと受け取ったメッセージに乖離がある」という共通点があるのではないかという結論に至った。女性は自分なりの女性像を持っている。女性像は時代によって変わり、それらの女性像は少なからずメディアが作り出したものかもしれない。だからこそ、メディアは多様な女性像を否定せず、広告が及ぼす様々な影響を鑑みてこれまで以上に素敵な広告を打ち出してほしいと願う。同時に、受け手側も発信者側に影響を及ぼすことがあるため、きちんと文脈を読み取り、差別とユーモアの境界線を今一度考えるべきなのかもしれない。 |
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講評 | 「広告の差異化」を3回生時にゼミで発表した際に、ネットで「炎上」たするようにしむけ、嫌われることで注目を集める差異化広告が出現していると、今日的なネットの特質を指摘した彼女。その視点の斬新さにゼミが湧いたことが鮮明に思い出される。その彼女が選んだ卒論のテーマは、「炎上」が社会のどのような側面を現しているか、を調査する事であった。先行研究からはSNSの中でもTwitterが一言メッセージという性格から「炎上」しやすい、2011年からの増大はスマートフォンの普及が大きいとなどの知識を得た。本論では彼女の考える<ネットでの「炎上」>を定義したうえで、対象を女性(ジェンダー)に絞り込んでネット「炎上」の基本パターンを抽出。ルミネと資生堂インテグレートを事例として、両者の問題CMに共通する男性目線、発信者と受容者のズレに着目した。広告好きの彼女のメッセージのこもった結論は<読ませる>内容となった。 |
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キーワード1 | ネット炎上 |
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キーワード2 | 女性差別CM |
キーワード3 | 女性像の変化 |
キーワード4 | 差別とユーモアの境界線 |
キーワード5 |