学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | 2016年の宇多田ヒカル 生と死の「Fantome」 |
内容 | 今年、6年間に亘る活動休止期間を経て、宇多田ヒカルというアーティストが音楽活動を再開した。予てから日本語表現の美しさに興味を持っていた私は、この再開を飾ったアルバム「Fantome」に、日本語の美しさを意識して制作されたという背景が存在したことで本論文の執筆を決意した。 そして、本論文の研究目的は、宇多田ヒカルの「人間活動」とはなんだったのか、そして「人間活動」を通して彼女の作る詞はどのように変化したのかを解明するというものだ。これらを解明する為の研究方法は、強い絆で結ばれた母親との関係性を理解し、彼女の作詞活動のスタンス、そして母の死を前後して制作された楽曲の歌詞を比較する等である。これらを通して、前者の疑問には、「母親の呪縛から解き放たれたうえで、自分自身の進む道を決めるための活動だった」という結論を、そして後者には「空想的な表現から直接的な表現への変化が現れた」という結論をつけることが出来た。 |
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講評 | テーマ選びに苦戦したスタートだったが、最初から自身の興味だと明言していた「美しい日本語表現(のもたらす力)」という点はぶらすことなく、最終的には当該年の話題のひとつでもあった2016年の宇多田ヒカルのアルバムを研究対象とする方針に帰着した。宇多田と母との関係、母の呪縛から解き放たれた「人間活動」への言及、母に捧げる言葉を恋愛の歌にすり替えている(と見える)彼女の思考を自身の考えで深めていった点はオリジナリティにあふれている。宇多田のSNSでの発言を10年以上をさかのぼって全て読んだという調査は、筆者が「自己満足」と自嘲する範囲を大きく超えたと考える。アイドル論というよりは、人間研究という名がふさわしい、暖かな卒論となった。2016年という年にふさわしいものを書きたいという意思通りになったと思う。 |
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キーワード1 | 宇多田ヒカル |
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キーワード2 | 藤圭子 |
キーワード3 | 人間活動 |
キーワード4 | アーティスト活動 |
キーワード5 |