学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 佐伯 順子 | 年度 | 2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
タイトル | メディアからみる結婚の問題と解決策としての婚活 |
内容 | 近年、生涯未婚率の上昇、晩婚化の問題が深刻化している。「平成27年国勢調査」「第15回出生動向基本調査」によるデータと、ドラマ『私結婚できないんじゃなくてしないんです』『逃げるは恥だが役に立つ』から現代の結婚観を見てみると、「いずれ結婚したいが、今急ぐ必要もない」と結婚が人生において必需品ではなくなってきていることが分かった。また男性は、恋愛や結婚に対して消極的な小食系男子が増えていること、女性は結婚に対する理想が高くなってきていることが明らかになった。ドラマに現代の結婚観は忠実に反映されていたことは分かったが、結婚に関する問題解決にはならない。そこで婚活を取り上げる。2008年の『婚活時代』と2009年の『婚カツ!』を皮切りに婚活が世間で注目を集め始めた。また、婚活サービスを利用することによって婚姻率が高まることは分かったが未だに利用率は低い。婚活サービスをテーマにしたドラマを作成することで婚活サービス利用者が増えるのではないだろうか。また、婚活においても女性が積極的になること、男性は時には女性に流される勇気を持つことで理想の結婚ができるようになるのではないかと考えた。 |
---|
講評 | 2017年度卒業生は、佐伯ゼミで学習する映像分析および、関連する新聞、雑誌記事、SNS上の情報の調査、分析の方法を駆使して、映画、新聞、雑誌記事、SNSの情報等を広汎に含む幅広い成果をあげた。また、指導教員の専門分野が、メディア・文化・文学研究に関わる学際性を含むことから、海外の児童文学・文化の日本における受容を社会科学的に論じるというユニークなテーマ設定もみられたのが特徴である。 日本社会における結婚の歴史をふまえ、近年の非婚化、晩婚化の社会的実態と、テレビドラマが描く結婚観の関わりを、国勢調査や人口動態調査、結婚に関する意識調査の結果ともてらしあわせて考察した本論文は、2010年代半ばの日本社会において、結婚が必需品ではなく嗜好品になっている傾向を指摘し、雑誌、新聞記事における婚活関係の情報も参照しながら、婚活をポジティブに描くヒットドラマを作ることで、生涯未婚率の上昇や晩婚化を緩和できるのではないかという、メディアを利用した社会的課題の解決策をも提示した。 |
---|
キーワード1 | 生涯未婚率 |
---|---|
キーワード2 | 晩婚化 |
キーワード3 | 婚活 |
キーワード4 | |
キーワード5 |