学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 越水 雄二 | 年度 | 2019年度 |
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タイトル | 中世西洋の女性観と女子教育 |
内容 | 本論文の目的は、中世西洋の女性観と女子教育にどのような因果関係や対応関係があるのかを明らかにすることである。そのため研究方法として、第1章では中世西洋社会での女という性の見られ方や女性の生き方を先行研究をもとに述べていく。第2章では、主な女子教育である教訓書による教育、女子修道院での教育、名門の家での教育、初等学校での教育がそれぞれどのような内容だったのかを節に分けて述べる。その上で第1章を踏まえて、女子教育の背景にはどのような女性観があったのかを考察する。 結論として、基本的に女性が知的教育をほぼ受けなかったのは、女性が男性に服従するべき存在であり、それは夫婦間でも同じであるからだと分かった。ただし、家政を学ぶ際に、土地の管理に関する法律や計算法を習ったことは例外である。これは女性の地位が向上した封建制の時代に根付いたものだと言える。おわりにでは、本論文の改善点を記した。 |
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講評 | 「西洋教育文化ゼミ」では2019年度に14名が卒業論文を提出しました。テーマの設定は全く自由ですが、次に列挙する六つの傾向が認められる結果になりました。 第一に、イギリスの紅茶文化やコーヒーハウス、フランスのカフェといった、飲物を介した人びとのつながりの在り方から現代人の生活に必要なものを考えるテーマ。第二に、グリークラブと音楽史、柔道部と武道教育のように、大学で熱心に取り組んだ芸術やスポーツに関するテーマ。第三に、個人の教育思想と実践としてルドルフ・シュタイナーを2名がテーマにし、第四に、地域の教育文化として北欧の神話や学校教育制度と、北欧諸国と並んで子どもの幸福度が高いと言われるオランダが取り上げられました。第五に、フランスの映画や文学に関するテーマは、映画や舞台芸術への関心から選ばれたものです。そして、中世の女性観と女子教育や現代女性の生き方がテーマにされた背景には、ジェンダーをめぐる問題への関心があります。 以上の六つの柱からなる14の卒業論文には、調査と考察の視野の広さと深まりの点で差が見られるのは残念ですが、ゼミ生が自分の興味関心から執筆を進め、それぞれに可能な範囲で色々な工夫や努力をした跡が認められる点は良かったと私は思います。研究テーマについて各自が調べて考えた内容と、ゼミで中間報告と検討の議論を重ね、提出前には原稿を読み合い確認した経験などが、皆さんの財産になることを祈ります。 |
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キーワード1 | 女性観 |
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キーワード2 | 女子教育 |
キーワード3 | 結婚 |
キーワード4 | キリスト教 |
キーワード5 | 従属 |