学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2017年度 |
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タイトル | 「仮面ライダーシリーズ」におけるジェンダー的描写への配慮と希望 |
内容 | 本稿は児童向けメディアである「仮面ライダーシリーズ」に登場する女性変身者に着目して当該シリーズにおけるジェンダー・バランスに配慮されている点とされていない点を分析し、今後よりジェンダー・バランスに配慮がなされるようになる要因を考察したものである。量、質の側面からとそれら2つの面からでは読み取れない部分からの3つの観点から分析を行った。その結果当該シリーズでは量、質的側面では配慮がなされる傾向にあったが、そうではないストーリー上からはわかりにくい部分では配慮がなされていなかった。また、「仮面ライダーシリーズ」では主人公に若手イケメン俳優が起用される傾向にあり、主人公のアイドル化現象が起こっている。このアイドル化が強くなればなるほど伝統的なジェンダー観とは異なった女性キャラクターが登場する傾向にあった。この点が今後当該シリーズにおいてジェンダー的要素が描かれる際の希望となることがわかった。 |
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講評 | 仮面ライダーシリーズの女性ヒロインにはどのようなジェンダーバイアスが描かれているのか。彼はこの大変面白いテーマを早い段階で提示し、スーパー戦隊シリーズを題材に近い興味で書かれた論文を読み、その執筆者にも連絡を取るなどしながら構想を練った。そして週ごとに物語が展開し、かつ長期間続く人気シリーズの膨大な映像の調査にとりかかった。そして女性が変身しない昭和シリーズではなく、「クーガ」以降、女性が変身する平成シリーズに着目した。また論文の軸は「それがどう社会を反映しているのか」の考察ではなく、「ジェンダーバイアスがない番組はどうあるべきか」という提言に置いた。この作り手視点の問題提起は、この時期に執筆者が玩具メーカーへの就職を決めたことも影響したのかもしれない。 いくつか提言のなかでも極めてユニークで納得できたのは、若手イケメン俳優ライダーの登場と、従来の殻を破った女性ヒロイン登場との相関である。イケメンのファン視聴者(主に児童の母親)への好感を得る必要から、恋愛対象ではない女性ライダーが必要とされ、結果的に強い女性像が描かれるというのだ。シリーズを大量に分析したからこそ得た結論であろう。児童が見る番組(や玩具)の作り手は、早期に固定概念を植え付けてしまう責任を認識し慎重に設定を考える必要がある。こう結論した今の気持ちを大切に、子供の夢を紡ぐ仕事に活躍してほしい。 |
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キーワード1 | ジェンダー・バランス |
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キーワード2 | 児童向けメディア |
キーワード3 | 男女平等 |
キーワード4 | 仮面ライダー |
キーワード5 | 戦う女性 |